与太話

T字路の右折方法から、情報の接し方について考えた

記事にしようと思いながら、ずっと記事にできていないジャンルとして交通法規があります。

私は車に乗ることももともと好きな方で、頻繁にドライブに行っていました。一般水準があるとすると運転や道交法に関しては明るめな方じゃないかと思ってます。

車のドライバーから見ると自転車においては明らかに違反であったり非常に危険な運転を見ることがしばしばあり、これはいつか記事にしたい!と思っていました。

しかし、、、いざ書こうとすると気軽に記事にできない。自転車の交通法規は異常に難しく法律上の正解が全然分からないという事例が幾つもありました。

T字路の右折ってどうやってますか?

T字路の右折の方法って皆さんどうしていますか?

T字路の曲がり方は難しく、私は未だに正しい曲がり方が分かっていないのですが、先日、Twitterでその方法を紹介しているツイートを見かけました。

Twitterで見たT字路の右折方法

Twitterで見かけたT字路の右折方法

この曲がり方のポイントは、右折レーンが合っても左のレーンを走り、T字路の突き当りで直角に曲がるというところにあります。

右折レーンから入るのはNGで、また交差点内を斜めに横切るようなことは問題外というところです。

ちなみにT字路の曲がり方については、この方法が私も理想的だと思っています。

ただ、自転車は交差点では二段階右折が原則となり、私の判断ではこのTwitterで紹介されていた内容は違反となってしまいます。

参考:公益社団法人 自転車道路交通法研究会 T字路交差点の右折について

T字路の右折方法

んじゃどうすんの?

自分も状況に応じてTwitterで見た方法を使う場合もあれば、二段階する時もあると思います。だからと言って公の場で見ず知らずの他人に推奨はしません。

イベントなどに参加するとT字路では誘導に従って二段階ではなく、Twitterの方法で1回で曲がったりします。

これは何人も一斉に走るイベントで二段階右折をしていると、かならず渋滞が起こり交差点が自転車で溢れ渋滞になるだけでなく非常に危険な状況にもなるからです。

道交法は勿論遵守するのは当たり前ですが、自転車においては法整備が行き届いていない状況であり、これから先も改善のための時間はかかるかと思います。

道交法は遵守しつつも、自転車にまで行き届いていないグレーな部分においてはグレーのまま、サイクリスト側が柔軟に対応をして行かなくてはならないのではないかと思っています。(白黒はっきりさせるという議論は別の問題だと考えています。)

このT字路で最も重要なのは私の価値観では危険を回避する(危険な状況を作らない)ことであって、そういった意味でサイクリストというのは様々な情報に対して実は非常に高度なリテラシーを求められる人種なのだと思うのです。

私が考える情報の接し方とは

自転車についてのブログを書いていると、ネット上にある情報について時々認識のズレを感じることがあります。

たまーにブロガーが「書き手は自己責任と書いておけば何を書いても良いと思ってる」や「影響力を考えて発言しろ」と言われてて複雑な気持ちになったりします。

また時々右折レーンで信号待ちをしているローディの動画や写真を晒してアホだのなんだのと言っている人達を見かけます。私にしてみればたった一人のアホに「お前はアホだ!」って思い知らせることには何の意味も感じないし、その人はなぜそういった行為をする状況に至ったのかとか、それがどういう違反なのかとか、危険度はどのくらい高いのか、実際そのマナーは他のローディにどのくらい浸透しているのかの方が気になります。

まぁ確かにアホなんでしょうけど、私自身もアホな言動はかなりしていますので叩こうと思えば叩けるところは沢山あるし、本人を特定してアホ認定しても何だか誰も得をしないワイドショーを連想してしまいます。

多分、この違和感はネット上にある情報の位置づけと情報収集についてのスタイルやリテラシーの違いからきているのだと思います。

ぶりおにーる的にはどんな接し方が良いのか

簡単に言うと人のいう事を信じないし疑わない。ただ情報として受け止めて、自分の持っている知識や情報と照らし合わせることができるのが良い接し方なのではないかと思います。

仲の良い友達が言っていたからだの、嫌いな奴が言っていたからと答えを急いで思考を停止させず、そういった考え方があることを認知し、自分の価値観に取り入れ知識として吸収する姿勢を持つのが良いのではないかと思います。

情報の真偽を見定めることも重要ですが、自転車には、ライド技術も交通ルールも想定される状況が多種多様にありすぎて絶対的な正解が無い!これを念頭に置いて情報が自分に役に立つかという価値基準を持って解釈することで、より安全に周囲にとっても快適にするための考え方にシフトできるんじゃないかと思います。

サイクリストとしての技術的な情報との付き合い方

私はサイクルスポーツやバイシクルクラブといった雑誌を良く読んでいますが、そこに書いてあることも正解とはそもそも思っていません。

むしろ、ネット上にある理論で「ソースは俺」という方が信用できる場合もあります。

自転車メディアの信用性、例えば骨盤を立てるフォームやコーナリング方法から考える

そもそも、自転車界隈は良く分からない決まり事が沢山あります。しばらく前は「骨盤を立てて猫背にするフォーム」が正しいフォームとされていました。

しかし、この情報を探していっても、このフォームの論理的なメリットを見つけることができませんでした。現在では猫背の場合は重心が後傾になりやすく効率が悪くなるとさえ言われていて正解とされていたフォームの根拠を見つけるのは難しくなっているのが驚きです。

現在で推奨されているフォームは重心の位置を前に置くことで自然と足が回るペダリングとされています。便宜上おじぎ乗りと呼びますが、おじぎ乗りの場合、背筋は猫背ではなく自然に伸びた状態。

ちなみに、猫背もおじぎ乗りも骨盤は「立った状態」と言います。どちらも試したことがある人は、猫背は骨盤は後ろに寝ていて、おじぎ乗りは前に倒れている認識を持つと思うのですが、恐らく立った状態というのは↓こちらの動画のように骨盤が前に出た状態のことを言うのではないかと思うのです。

そういう意味であれば、実は猫背の状態でも後傾にはならない為、猫背もおじぎ乗りも根本は変わらず、猫背のフォームを現代風にバージョンアップさせたのがおじぎ乗りなのかもしれないな?などと推測ができます。

またコーナリングについては、自転車と自身の体をまっすぐにして外側荷重などと雑誌などで見ますが、この内容が独り歩きしてこのフォームが正しい乗り方だという認識を持ってしまう人も多いと思います。

参考:荷重コントロールでビシッと曲がる!(速くてスムーズなコーナリング)|サイクルスポーツ.jp

この記事などは良く読んで行くと、コーナー手前で後ろ荷重で減速し、コーナーでは重心はセンターで前後荷重ということが書いてあり納得の内容なのですが重要なところはどうしてもテキストが多く、外脚荷重のリーンウィズというところが「なぜリーンウィズなのか?」という説明が明確でないように見えます。

私は男なので幼少の頃に自転車の後輪を滑らせて遊んでいた経験があります。

リーンウィズと呼ばれるフォームはバイクを倒す角度調整が非常に難しくグリップを失った際の地面に叩きつけられる速さやリカバーの利かなさなど非常にリスクの高いフォームである印象を持っていて真似しようとは思いません。

竹谷さんの言うことなので恐らく論理的に詰めてある正解であることは疑ってないですが、サラッとこの誌面を読んで荷重に関しての本質を理解もしないままフォームだけを覚えてしまう女性ライダーが恐らく結構な数が居そうで少し怖いところはあります。

ところが、バイシクルクラブ 2016年8月号では、マウンテンバイクの選手がコーナーでは重心をサドルにおき、いつでもバイクコントロールできるように足は前後に曲げておくなどと、全く真逆なことが記事になっていてました。

この記事はフォーカスさせてる部分が正しい曲がり方ではなくて、極端に言うと転ばない曲がり方なので受け手の印象がだいぶ変わってくると思います。

私は自身の経験から後者のイメージで乗っています。

こういった内容をどちらが正解ではなく、自身の経験や身体能力などを交えて、より自分にあった方法を身に着けていくのが良いと思っています。

技術的な情報は発展途上であり常にアップデートされるもの

私個人が考えるのは、そもそも正解は無い物として考えて、都度都度良いという方法をチョイスしアップデートしていくという意識かと思います。

そして、1つの情報を多角的に見る・・・例えば、私のBlogに書いてあることだとすると「アラフォー、男、174cm、70kg、3年目、アルミバイクから乗り換え」というような書き手の情報なども加えて考えると、その情報が自分にとって有益かどうかの判断材料にもなったりすると思います。

  • 情報に正解は無い
  • 都度アップデートするもの
  • 目に見えた情報だけでなく、書き手の情報など周辺情報も考え多角的に捉える

ネット上でのマナーとの付き合い方

交通マナーについて、ネット上で叩くのは簡単です。それで良くなっていくこともあるかと思います。

しかし、交通マナーやルールがネット上で炎上をしても先に書いたとおりそれは氷山の一角で、そもそも交通ルールなんて気にしていない人達ばかりです。そんな人たちはTwitter上でわざわざ交通ルールやマナーなどを見たり調べたりはしていないと思います。

ならどうするか。厳しくしていく対象を家族や友人などの身内に向けていくしかないんじゃないかと思います。

ある時、友人と駅で待ち合わせをして友人の家まで一緒に走ることがありました。彼はスポーツバイクではない軽快車ですが、驚いたことに、一時停止違反、信号無視、右側走行が当たり前でした。彼は車も運転するし決してリテラシーが低い人間ではありません。リテラシーが低い人間ではないのに、守らないのが当たり前なんです。

しかし「あ~、俺、信号とか一時停止とか守んないといけないんだわ、付き合って貰って良い?」と伝えると「そうなんですか?すみません!!」といった感じで、恥ずかしそうにしながらすんなり守ってくれました。ある種、自転車の交通リテラシーは一般的な法規制やモラルなどとは別のところにある物のようにも思えます。

私は今の自転車界隈に置かれた状況は、車の酒気帯び運転の歴史に似てると思うんです。

20年くらい前は「これくらいなら大丈夫だろ」とか「みんなやってるから」などは結構当たり前だったかと思います。私はラッキーなことに大学で車好きの人が多かったため、飲んだら運転しないというのが当たり前の環境に居ましたが、酒気帯び運転をある程度容認している人達の中でとやかく言うと正しい方が冷ややかな目で見られるような時代もありました。

しかし、それが法律で厳罰化してから酒気帯びに反対していた人達が身内に対しても強気に注意をできるようになり、今では酒気帯び運転は明確な悪として扱うことができています。

自転車も同じように自転車保険にフォーカスが当たるなどマナーを見直されてるところに来ていると思います。本当の正解は無いと思うんです。でも正解に近いところが何かを考えて身近なところから良くしていくのが建設的だと思うんです。

多角的に情報を見る例と蛇足

ところで、冒頭のT字路の右折方法について、Twitter上で「右折の方法難しいですよね!」と言って居る人の中に、以下のような解釈をしている人も居ました。

とある人の頭に浮かんだT字路の右折イメージ

た、確かにこれも難しいですよねw 歩道が無いT字路での右折だそうです。それにしても情報の伝わり方が違うという面白い一例でした。

ちなみに、こういう時って皆さんどうしますか? 私は車通りが少ないところであれば行ければそのまま右折(道を垂直に横断)、車が居れば左側に寄って道が空くまで待機。車通りがそもそも多いところであれば次の信号がある交差点か横断歩道まで直進して反対車線へという感じです。

蛇足ですが、情報との接し方について、私は仕事柄こういったことを良く考えるのですが、興味ある方には既に4年も前の物ですがLINEの田端さんの本がとても面白いので是非おすすめします。仕事で関係ない人でもきっと面白く読める本だと思います。

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