ヒルクライム対策をしにリンケージサイクリングに行ってきた

イベント,自転車ヒルクライム

子ノ権現とグランフォンド軽井沢へのリベンジへ向けてヒルクライム対策をするべく湘南にあるリンケージサイクリングさんに教えを乞いに行ってきました。
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参加前にする。リンケージサイクリングと参加コースについて

神奈川県の湘南エリアにあるリンケージサイクリングさん

リンケージサイクリングとは、元オリンピック選手だった田代恭崇さんが代表を務める自転車に特化したイベント会社です。たぶん。

リンケージサイクリングの入り口

たぶん、と言うのは、初心者向けにインストラクターとして指導をしてくれるイベントもあれば、インストラクターでは無くガイドの意味合いが強い中上級者向けのライドイベントもあり、どこかと協業したもっとメディア出展に近いこともやられてるようなので、これという決まった形がある訳では無さそうだからです。

インストラクターがメインのサービスではない

ネットでリンケージサイクリングさんを調べると「○○入門」や「○○体験」的な自転車のテクニック向上の指導をしてくれるような内容が多く見られるので、私が勝手に勘違いしていたのですが、インストラクターのサービスをしている会社ではないです。

広く自転車を楽しむための企画運営をする会社で、その一部にインストラクターのメニューがあり、その他のメニューは自転車のライドイベントやショップの走行会のように走る内容で、ただし規模感はイベントより小さく、参加者への気遣いはイベントや走行会より高いという認識で良いかと思います。

なので、自分がリンケージサイクリングさんにお世話になる時は、何をしたいかを考えて申し込むようにしましょう。いや当たり前のことでしょうけど、私のように勘違いしている人がいるかも知れないのでw

参加の際に分からなかったら内容を確認しましょう

私はある程度の坂は登れるので、激坂対策をしたく最初は大野山を登る120kmのプログラムに参加を考えていたのですが、「登り方のテクニックやフォームの良し悪しをチェックしてもらいたい」とメールで質問したところ、それであれば大磯のヒルクライム入門の方が良いと返信を頂きました。

翌日には返信を頂いたので、自分の目的に合わせて早めに連絡して確認しておくのをおすすめします。ちなみに大野山の120kmの方は座学自体が無いようです。

リンケージサイクリングさんのヒルクライム入門の概要

ということで、今回はヒルクライム入門に行ってきました。ネットでググると出てくるのでどういうことをやるのかは別で見て貰っても良い気がします。

当記事では少し視点を変えた内容を最後の方にまとめました。

当日の流れ

当日の流れは以下のような感じでした。

08:00 受付(ご自身の自転車で参加の方)
08:15 当日の流れと、ハンドサインなどの安全講習、ヒルクライムについての座学
09:00 出発、1時間おきぐらいにトイレ休憩
12:00頃 コンビニ休憩
14:00 終了

学べるのは主にヒルクライムにおける重心位置について

主にリンケージサイクリングさんのヒルクライム入門で学べるヒルクライムの技術は、以下の2点かと思います。

  • ヒルクライムにおけるダンシング方法
  • ヒルクライムにおけるシッティング時のペダルの踏み方(≠回し方)

ダンシングについてはスプリント時のダンシングではなく、講習中は一度も出なかった言葉ですが俗にいう「休むダンシング」の方を学べます。

楽な姿勢でダンシング

↑以前、記事にした休むダンシング

シッティング時のペダルの踏み方に関しても、ダンシング同様に体重をペダルに乗せる方法なので、筋肉の使い方というよりはなるべく無駄を無くして楽をする乗り方です。

どちらの場合でも重心位置が重要で概念を理解し実技で重心位置を探るということを体験できます。

勿論、講師は田代さんで、他にスタッフの方が1名付きました。

座学で概念を学ぶ

外で走る前に、まずは30分ほどの時間、座学で集団走行時のハンドサインとペダリング、ダンシング時の重心についてを学びます。30分という短い時間なので本当に概念だけなのですが、ただ自転車ってこの概念に気付かないと一向に上達しないスポーツだと思うので、短い時間でも非常に得る物は大きいと思います。

座学の内容は、1日の工程5分くらい、安全講習10分くらい、テクニック部分10分くらい、ラジオ体操5分くらいだったと思います。

テクニックに関しての内容は私が過去に書いた記事に近い内容でほぼ相違ないと思います。座学でこういったことを簡単に説明して貰い、その後実技に移ります。

ペダリングの効率化に関するアンクル固定を意識する

ダンシングではペダルに乗る!本当のダンシングの片鱗を見た

平たんで概念を掴んで、緩やかな坂で感覚を掴む実技パート


座学の後は実際に坂を登るまでに1時間くらいは平たんな海沿いのサイクリングロードでフォームやダンシングの動きの練習をし、その後に30分くらい緩やかな坂でダンシングとシッティングの重心位置の感覚を確認、最後に5分くらいでちょっとした坂を登ります。

平たんでの練習は座学で学んだことがどういったことかを体験し、体の使い方やダンシング時のバイクを左右に振るイメージなどのフォームを体に馴染ませます。

その後、緩やかな坂に移動し、今度はより実践的な斜度を使って自分の荷重が効率良いところがどこなのか感覚を掴み、平坦との変化を体験して概念自体を吸収します。

最後は距離200mくらいの坂を登ってクライム講習は終わりですが、練習場所から次の練習場所へは5kmずつくらいはあるのでトータルで走行距離が50kmは超える感じになっていたかと思います。

参加して良かったと思うところ

概要を読んで「その内容であれば参加の必要ないな」と思った人もいるかもしれませんが、師事する人や友人が居ない基本はボッチライダー、、、要するに私のような人は参加して得るものが多々あると思います。私は非常に満足しました。

概念に自信が持てる

私のように、ネットや書籍、過去の経験などの我流でやっている人間からすると、今回参加して今までやってきたことが間違えていなかったという確証と、更に深い理解へと繋がったことは、大きなことです。

プロが同じ概念を自分と同じ理解の元に話してくれることで、やっていたことが無駄ではなかったという安心や自信が得られ、迷いがなくなるのは嬉しいです。

また更にもう一歩、非常に細かいところでありながら経験豊富なプロの意見やテクニックが聞けるところが、理解を深めることにもつながりとても有意義でモチベーションにも繋がるのを感じました。

概念を一歩掘り下げた内容を教えて貰える

今回のヒルクライム講習は題材としては私のBlog内でも書いてきたところでカバーできているかと思いますが、では役に立たなかったのかと言えば全然そんなことは無く、例えばペダリングは踏むとしたら何時からが良いのかなど細かい意識の話を教えて貰えるのは非常に大きいです。

ペダリングは常識的に考えれば3時に踏むのが最も効率が良いはずです。しかし巷で聞くのは11時~2時という話もあれば、1時~5時言う説もあります。

ダンシング時に両足に体重を乗せるのは良いが、では頭の位置はどこが良いのか。目線はどこが良いのか。腰は高い方が良いのか低い方が良いのか。高かったとしてもどのくらい高いのが良いのか。

こういった諸説に対してプロの意見を直接聞けるというのは一つの迷いを減らすきっかけにもなると思います。

実際に練習ができる

概念を知ると「それなら既に知ってるから良いや」と思う人が居るかと思いますが、実際にできていますか?もしくは実際に練習してみましたか?

サイクリングロードに行って一人で同じ場所を行ったり来たりするような練習をしている人を見たことがありません。きっと外に出るとそういった練習を一人でするのは、具体的に何をして良いのかも分からなければ出来ているかチェックをすることもできないので、難しいんだと思います。

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その練習メニューと場を提供し、できているか判断をしてくれるというのは非常にありがたいことだと思います。

そして体験の中で湧いた疑問を投げつける相手にもなってくれるというのはメチャクチャ価値のある時間だと思います。

集団走行時の気遣いを学べる

集団走行をいつもやっている人達であれば当たり前のことかもしれませんが、ボッチライダーにとってはハンドサインなどは縁のない物でこういった機会が無いと覚えることもできません。

途中のトイレ休憩。とても天気が良かった

私はPちゃんとPちゃん父と一緒に走ることが多いのですが、今回はそういった意味でもどのようにリードするのが良いか非常に勉強になりました。

今回は参加者は7名で女性が2人いたので、先導する田代さんが先頭を走り、次いで女性2人、殿(しんがり、最後)をスタッフが走る9人態勢。

ハンドサインも初心者向けに分かりやすく、先頭の田代さんは停止の合図などは手のひらを後ろ向きに開いて上に上げるように出すことで、後方の人にも見えるようにしたり、二段階右折はピースサインを上方に出すなど分かりやすく工夫をしていました。

また、独立した左折レーンがあり、直進レーンに入らないといけない時は道側に少し出て車のドライバーに手でサインを出しながらアイコンタクトを取り、私達の列に並ばないようにさせるなどしていました。

先頭に居ながら後ろの車と意思疎通をする方法などは非常に勉強になりました。

むしろ、ああやって明確にドライバーとコンタクトを取ることでドライバーのストレスにもならないのではないかと感じました。

ヒルクライム入門以外のプログラムはどうか

正直なところ、最初に激坂の方に興味がありながら、講習が受けられないなら意味ないじゃん。そんなプログラムって面白いの?なんて思ってたんですが、たぶん面白いと思います。

先導してくれる田代さんがそもそも非常に明るくて話し易い性格なのも大きいんですが、センチュリーライドやグランフォンドのようなイベントと比較して質問ができるので学ぶことが多いということ、また参加者同士の目的が近く人数も少ないのでコミュニケーションが取りやすいということ、レベルが自分に近い人が多くて走りやすいということ。

ブルベと比較して準備があまり必要なく気軽であること。ショップの走行会と比較すると情報が公開されているので参加がしやすく長い時間のイベントであること。

こういったところで非常に魅力的だと思います。
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↑3年前の写真ですが、代表の田代さん

まぁ私はTeam Otushaというチームに入っては居るんですが、やっぱりメンバーとのモチベーションの違いなどからロングはソロの方が楽しめるんですよね。

しかし、リンケージサイクリングさんのイベントであれば私みたいな人の需要を適えるのにも向いてると思うんですよね。

おまけ

車で行く人は駐車場に困ると思うのであらかじめ探して行くのをお勧めします。何と湘南と言う場所柄なんだと思いますが、リンケージサイクリングさんの周辺は土日は定額料金にならない駐車場ばかりです。

リンケージサイクリングさんのサイトに地図が載っているので、事前にチェックしていった方が良いです。

ちなみに私は現場に到着してから20分くらい探しましたw 1時間600円とかめちゃ高いところもあるので注意です。

参考までに載せておくと、私は江ノ島電鉄の龍口寺の少し海側にある駐車場に停めました。リンケージサイクリングから850mありますが、まぁ自転車なので余裕な距離だと思いますが他にも良いところはあると思うのでとにかくチェックです!

Google Map 私が停めた駐車場の位置

あと、コンビニはセブンイレブンが徒歩2分圏内にあるので、補給食は現地調達でも大丈夫かもですね。

今回は山梨から参加された方が信玄餅をお土産で買ってきてくださってて、みんなで美味しく頂きました。

こんな乙な気遣いができる大人になりたいもんです。