熊本ライド 金峰山からナルシストの丘ルートでジョジョ立ちを決めてきた

2017/04/04ロングライド,自転車熊本

さて、前回から続いて熊本訪問の記事ですが、今回は熊本の西方向にある金峰山周辺のレポートになります。

走れたのは結局2日目の朝から半日だけでしたが、、、本当に充実していて楽しかったです。

金峰山の登りで出てくる案内図

熊本訪問はBJnetさんのご支援、ご協力を頂き、イマオさんと一緒に行ってきました。

前回の記事を読んでない方は、是非そちらも合わせてご覧ください!

前回記事:熊本に行ってきました! 分かったことが沢山あった。行くのが大事!

Bjnet(バイク情報ビージェーネット)さん
地道な取材やアクティビティを記事にしている。地域貢献やクリエイター発掘など様々なチャレンジも行う自転車メディア。

イマオさん
GoProへ実況をしながら走るマルチサイクリストリポーター イマオさん。

熊本市はライドするには最高の場所だった

ざっくり言うとこの熊本ライドの印象は以下のような感じ。

  • 市内中心部から山に行くのにわずか10分の好立地
  • ただ山の中を走るのではなく景色の変化が豊富
  • 車の往来が少ない

要するに最高でした(笑)

輪行を解除してスタート前にくまモンの写真を撮るイマオさん

コースは熊本西部の金峰山~ナルシストの丘を回るルート

正直、熊本と言えば阿蘇でしょ?と多分誰もが思うと思うのですが、ラピュタの道が震災の影響で走れず、また道路の状況もあまり良くないだろうと予想して他の場所を調べたところ、市内からすぐの金峰山という親しみやすい山があると分かったのでコース設定をそこにしてみました。

3日目に訪問したGINRINさんという自転車ショップさんがサイト上で紹介していたサイクリングマップを参考にしました。

ちょっと情報は古いかもですが、GINRIN | 熊本県 | 益城町 | ロードバイク専門店 サイクリングMAP

金峰山で調べていると、「ナルシストの丘」なるワードが出てきて「ナルシストだと!?行きたい!!」となりました。

こちらのコースもTwitter上で金峰山までの走りやすい道など色々と教えていただき、大変助かりました。教えて頂いた方ありがとうございました!

東の阿蘇は素晴らしいんだろうけど、西の金峰山もとても素晴らしかった

金峰山。読み方が分からず「かなみねやま」とか言っていましたが、向かっている途中の看板で「きんぽうざん(orきんぼうざん)」という名前であることが判明・・・。

この金峰山、素晴らしいのが何と熊本城から10分かからずに登りに入れるというヒルクライム好きにはたまらない好立地なんです。

この間、10分くらい

ちょうど訪問した日はくまモン生誕祭というのをやっていて熊本城の前では人だかりができてたんですが、その人ごみを抜けてからはわずか10分ほどで「本妙寺」が現れ看板に「金峰山」の文字が・・・。

熊本市内~峠の茶屋

看板に従って金峰山へ向かうと、すぐに傾斜が始まります。すぐに緩やかな上り坂へ

途中の「峠の茶屋」を目指しますが、これがちょうど良いくらいの斜度で2~4%くらいを暫く楽しく登ります。心が折れないくらいに長めな坂で坂に挑戦したいと思っている初心者にも良さそうな気がしました。

途中、峠の茶屋かと思われる駐車場でトイレ休憩をして、そこが茶屋じゃないという演出も挟みながらもう少し登ります。

峰の茶屋公園?の看板。熊本ではロードバイクのことを馬と言う・・・訳ない

駐車場で地元のローディがいらっしゃったので道を伺ったのですが「すぐ数百m先が峠の茶屋ですよ」と教えて貰った物の、その先にある峠の茶屋の看板を「この先峠の茶屋」と勝手に勘違いして「峠の茶屋はまだか~」と気付かないまま金峰山の登りに突入w

斜度の表示が凄く親切なドS 金峰山

峠の茶屋がもうすぐ出てくるはずだ!と思いながら登ること2km。

それが金峰山の登りが始まっていることは口にせずともいつの間にか気づくのであった。それがこの斜度を教えてくれる独特な看板!

何の絵だよ!って感じですが、ロードバイクに馴れていると、それが登山用の看板だとなかなか気づかなかったりして、あと数百mだと思い込んで数kmは登りました。

そして最後に出てくるこの看板!!

ジュウロクパーて、、、当時のツイートが↓です。40男のリアル!恐れおののく汚らしい声が聞けます。

これ、この看板のすぐ先に鳥居があって、そこをくぐった徒歩での登山道の斜度なんですが、この看板が登山用だとまだ気付いていない状態で舗装路を登りましたので「これ、絶対16ないや、道間違えたなぁ」つって、折角登った坂を途中で引き返していたりします・・・で、鳥居に戻ってやっぱりあってるわってもう1回登りましたw

金峰山神社へと続く坂道

登山者はこの鳥居の先を歩いて登り、自転車はこの右に舗装路が続いているのでそちらを登ります。まぁ1度間違えて鳥居まで下って戻ってきた時は、もう登りなおさなくても良いかな?と思ったんですが結論としては頑張って登りなおして良かったです。だいたいロードバイクってのは苦労したらその分だけ良いことがある気がしますよね。

ちなみに看板の「さるすべり」は登山路のコース名のようで何やら一見すると獣道のようなコースでした・・・とんでもねぇ。

おそらく斜度8%程度の斜面を平和に登った先にあったものは、いよいよ展望台までのラスト500m程度のおそらく推定12%くらいの劇坂。斜度が最もある序盤を登ると右手にある木々の間から見える青い空間に「えっ、海?違うか山?・・・えっ、やっぱ海?・・・海だーっ!」という、まさかの想像だにしなかった海の出現に興奮します。地図では海が近いことを知っていながらも実際に海が見えた時は自然と興奮してしまいます。遠くに見える山は長崎の雲仙普賢岳かな?こんな画が見えるのも九州ならではでテンション上がります!

金峰山 ラスト500mからの眺め

遂に登り切った先には金峰山神社(蔵王権現社)があり、開けたスペースにはテレビの放送局や展望台があって、自販機での補給もできるのが素晴らしい。

展望台には南京錠がギッシリと留めてあってカップルの恋愛スポットみたいで旅感が上がりました。

反対側を見てみると熊本の市内が一望できてこちらもまた全く趣の違う素晴らしい眺め。

現地の人達も大勢がハイキングを楽しんでいていて、自転車は珍しいのか結構声をかけて頂き、熊本の色んな情報を教えてもらいました。

熊本城はどの辺ですかね~なんて聞いてみたら分かんないとのこと。分かんないんか~い(笑)

ナルシストの丘でナルシストになる!

金峰山を後にして峠の茶屋まで戻り、北西の方向へ向かいます。

ちなみにイマオさんには事前に「登りは殆どありません」と間違えた情報を与えていたのですが、このとき既に700mくらいは登っていたと思います、、、

途中での獲得標高

彼には背負うものがあるので、まぁこのくらいは大丈夫だろうと知らないふりを突き通して、さぁ目指すは『ナルシストの丘』!

まるでスペイン 峠の茶屋~ナルシストの丘

熊本城から金峰山までは、徐々に濃くなっていく木々や澄んでいく空気、木々の間からこぼれる日射し、そしていきなり開ける絶景など、言ってしまえばよく見るヒルクライムの景色を楽しむことができます。

しかし、ナルシストの丘までの景色は全く別物でした。

まるでスペイン(想像)

唐突に現れる石垣とそこに立つ木々。よく見ると木には黄色い丸いものが。

みかんかな?

さっきまでの景色とは打ってかわって瞼を閉じると思い浮かぶのは旅行雑誌で見たスペインのオレンジ畑(行ったことありません)!

たぶん、みかんの産地ではこういった景色が見られるのかも知れませんが、初めて見た私にはこの異国情緒溢れる景色は非常に美しく、自分がどこにいるかを忘れさせるような錯覚がありました。

「ナルシストの丘」そもそも私は丘というものを見たのが初めてだったよ

多少の登りがありながら、もうそろそろだよ!と緩い下りに差し掛かると道中殆ど人に会わなかったのに、車やバイク、ロードバイクなど入り交じった10人弱くらいの人だかりが!?

ついに到着、ナルシストの丘!

ついたー!と自転車を立て掛けて、休憩用に置かれた椅子、通称ナルシストの椅子に近付くと一気に広がる視界。

ベンチのところまで近づいて初めて分かる開ける視界

これほどまで「視界が開けた」経験をしたのは初めてで、また40年生きてきて本当の「丘」という場所に立ったのも初めてなんじゃないかと思いました。

決して崖じゃない、そして坂のように細くない。広大な陸が坂のように下っていき、その先はるか下界に広野が広がっている。

距離感覚が狂って思わず「わぁ」と歓声を上げてしまいました。間髪入れずに「ここは男とじゃなく女の子とこないとダメだよ~」なんて地元のローディに声をかけて頂きました。

KSCの皆さん。つかの間の情報交換

聞けばKSCという地元のサイクリングサークルのようでして、皆さん好き好きのバイクに乗っていてとてもいい感じ。これも詳しくはBJnetさんのところで紹介されるかもしれません~。

思いきってポーズを取る。それが許されるのが「ナルシストの丘」だ!

さて、今回どうしてもここに来たかったのは、ある文化を自分自身に定着させようと思ったことにあります。

・・・ある文化とは。それは自転車と一緒に決めポーズをとって思いっきり格好つけながら記念撮影をする行為です!

↓こちらを見てください。Instagramがシェアされて来たのですが、time_kondoさんというアカウントの方で写真のクオリティもさることながらこの躍動感! この方の写真を見てせっかくカッコいいバイクと一緒に写真を撮るのに、ボッ立ちやピースサインじゃ勿体ない!そんな風なことに気づきました。

それにしてもキマってますよね!サイクリストならではの筋張った筋肉がまた一層ジョジョ立ちを引き立てているのがわかります。

そんな訳で決めポーズのテーマ、今回はジョジョの奇妙な冒険の助けを借りて、ジョセフ、承太郎、花京院にチャレンジしてみました!!!

こういうのは本気でやらないといけない。恥ずかしがって中途半端にやってもファンを馬鹿にすることにもなるし、本気でやらないと格好良さは生まれない。

ということで、出来た写真がこちら!

完成度は低いですが、今後も色々なところでやっていきたいです。

トータル47kmの1000mアップで終了

時間の関係もあって、14時頃だったかな?ご飯も食べずにJR熊本駅に戻ってきました。トータルで47km、1000mアップくらいでした。

ナルシストの丘からの帰りは若干北側を走って遠回りして帰ってきましたが、結局峠の茶屋を通るルートになっていて行きよりは若干高い位置から熊本市を見下ろしつつ帰ってきました。近い道を走ってるはずなのにこんなに景色が違うのも楽しかったです。

今回、熊本に行ってみて純粋に金峰山は楽しくて、コース自体は神奈川のヤビツを登ってるような感じでしたが、道中と頂上での景色が全然違って、走る楽しみだけじゃないのが良かったです。あとはナルシストの丘ですが、景色もそうですが今回写真を撮ることを目的の1つにしたことで、行って水分補給して少し休憩して帰る・・・という私のライドでよくある味気ないゴールとは違って、楽しめるゴールになったのは発見でした。

このアイディアはどこに行っても楽しいイベントとしてモチベーションアップにも繋がりそうだなんて思いました。

おまけ

熊本のローディ ちょびさんとこの日の夜にお会いして飲みに行ったんですが、やっぱり熊本は阿蘇が良いとのことです。天草も良いらしいです。車で走った感じ、確かに阿蘇は良さそうでしたが、たぶん地元の人達が知っている走りやすいコースなどがあると思うので、次回行くときは阿蘇を走ってみたいです。

もし、熊本に行く人が居たら、是非とも2泊して1日は阿蘇、1日は金峰山みたいなことをやってもらいたいななんて思いますw

熊本市内はちょこっと走りにくい

金峰山へ行くのに熊本市街地を走りました。関東から行く人は熊本市内のバスや市電にはとにかく驚くと思います。

熊本は片側3車線はあり中央に市電が走るというとにかく道が幅広です。

熊本市街地の道路

2つ注意があって、1つは市電が走っているので道の中央付近がレンガ(パヴェ)になっていて横断するときは、レンガと電車のレールでタイヤが取られやすいので注意が必要です。

もう1つはバス。熊本市内はバスが非常に普及していて震災時も電車ではなくバスの普及のおかげで交通の復旧は早かったと聞きます。が、この普及のレベルが尋常じゃない。東京は3台もバスが続くものなら「ちょっとダイヤがおかしいんじゃない?」などと思いますが、熊本は5台6台、、、多くて7台連なってバス停に入ってくるなんて光景をよく見ます。

また、一番左のバス専用レーンには専用信号が付いていて左レーンから一気に右折していく見慣れない交通ルールがあります。

このため、キープレフトをしていてもかなりギリギリのところをバスが通り過ぎていきます。

熊本市内は自転車駐輪場の整備が進んでいて、市の取り組みから放置自転車がほぼ無く美しい街並みになっているのですが、ロードバイクを市街地で見かけることは殆どありませんでした。

市街地では無理せず、歩道を徐行する方が無難かもしれません。

レンタカーは軽のダイハツ ムーブで大丈夫だった

熊本空港でレンタカーを借りました。私の希望で軽のダイハツムーブをお願いしたのですが、何でわざわざ軽のムーブにしたかというと2台ロードバイクを詰め込めるかを試してみたかったということがあります。・・・いや、こういう機会でもないと試せないのでw

この後、輪行袋を縦置きにしましたが入りました。私がいつも自分のMAZDA AXELAでやるのは後部座席を倒してフロントホイールとサドルを外し、運転席のヘッドレストにハンドルを当ててシートベルトで固定するという方法なのですが、この方法は試してないのですがダイハツムーブでは少し難しそうでした。まぁただホテルまで移動する分には問題なかったので飛行機輪行を考えている人でレンタカーを検討している人は軽でも問題ないかもしれません。

CULEBROラストライドとニューマシンCAAD12

この記事を書きはじめて気付いたのですが、この熊本ライドを最後に自転車を乗り換えてしまいましたのでCUELBROの写真をこうやって撮るのもこの日が最後になったかと思います。

スタート前の2台

JR熊本駅すぐそばのホテルに宿泊したので、駐車場で輪行を解除したところ。

やっぱりCULEBROかっこいいなぁ。最初は物足りなかったのですが、馴れてくると後で写真を見返した時に「あれ?何でこんなに格好良く見えるんだろう?」と発見が多くてシンプルな良さをジワジワと実感できる良いでデザインだったと思います。時間があればCULEBROの回顧録でも書きたいと思います。

ちなみにイマオさんも年始だっけ?CAAD12を買ったようで、初めての飛行機輪行は丈夫なアルミのCAAD12で来ていました。複数台持っているとこういった使い分けが出来るのも良いところかもしれません。

ちなみに、乗らせて貰いましたが・・・確かに噂通りの乗り心地。これもまた今度別の時にでも書きたいと思います。

Special Thanks

今回のコースで色々と教えてくださった方々、ありがとうございました。また、ちょびさんや現地ローディの方々もありがとうございました。一旦、この場でお礼を申し上げます。

こうやってネット越しに色んな情報を貰って実際に走れるのは非常に楽しい思い出になりました。

さて、次回は熊本の観光編を書きたいと思います!

2017.04.27追記
観光編はBJnetさんに寄稿いたしました。私はグルメライドってものにあまり興味が無いのですが熊本は何食べても美味しいし、お土産も一杯買いすぎてしまいました。
そちらもご覧くださいね~↓

BJnetさんの記事:熊本ライドを満喫|昼間は自転車、夜はグルメと最高でした