飛行機輪行を赤裸々に語る 羽田~関空 和歌山編
前回は、わかやまサイクリングフェスタというイベントの体験記事を書きましたが、このイベントに参加して色々とまた経験を得ることが出来ました。
今回は羽田から関空に飛び、南海電鉄で和歌山市駅まで行ってきたイベント前日の様子を赤裸々に公開したいと思います。
何というか、一人で海外旅行にポッと行っちゃうような肝っ玉人間には全く大した経験じゃないんだろうけど、私みたいな「頑張って外出てるけど根っこがインドア人間」にとって飛行機輪行はホント自分の人生の糧になってる感がハンパ無いです。
わかやまサイクリングフェスタの番外編ってことで行ってみましょ~。
羽田から和歌山への下準備
今回は羽田から和歌山まで輪行をしてみました。熊本のを入れると2回目ですが前回のアルミバイクとは違い今回はカーボンバイクで行っています。
(この記事を書いている時は既に広島にも飛んだ後なので合計3回経験しました)
羽田から関空・・・さてチケットはどれを買えば?
今回は和歌山へ行くのに、羽田から関西国際空港を使い、そこから電車で南海電鉄の和歌山市駅まで行きました。
使った航空会社はANAで特割75と特割55という割引チケットを使っています。
参考:おトクな運賃 特割などの情報 ANA公式
- 往路 東京(羽田) → 大阪(関西) 10,690円
- 復路 大阪(関西) → 東京(羽田) 11,790円
通常は片道25,490円なので相当な割引です。別に価格が安いからと言ってサービスは普通のエコノミーなので飛行機輪行でプラスで料金がかかるなどは全くありませんでした。特割は事前にチケットを購入すれば割引がきくサービスで最大で75日前までの購入に割引特典が付きます。ただ買うと予約内容の変更などが出来ません。
また、私は自宅で飛行機輪行の状態にし車に詰め込み羽田に行き、車は駐車場に置きっぱなしにしているので、駐車場代が1日1,500円かかっています。また関空で1日600円のロッカーを使ってます。・・・そのためトータルすると新幹線で行くのとあまり金額は変わりませんw
ちなみにチケットを購入する時、ちょっと迷ったことがありました。・・・それは空港の名前が分からない問題w
大阪や京都には良く電車で出張に行っていたことがあります。飛行機もマイルで旅行ができるくらい乗ってたことがあったのですが、関西に飛行機で行くのは初めてだったので良く言う「関空」や「伊丹」と呼んでいる空港が航空会社の表記で言うと何なのか最初自信が持てませんでしたw
関空は「関西国際空港」で、伊丹は「大阪国際空港」なんですが、それぞれ表記を航空会社(ANA)のに合わせると
- 関西国際空港 → 大阪(関西)
- 大阪国際空港 → 大阪(伊丹)
となってややこしいです。関空って大阪って言葉はどこにも入ってないのに何で大阪って言うんだよw 伊丹も空港名に伊丹って入ってないのになぁ。あと「KIX」や「ITM」のコード表記を入れてくれると間違いないと思いました。ごめん、馬鹿でw
飛行機のチケット予約時間は駐車場の時間に合わせる?
特割でチケットを買うと便の変更など、内容を変更することができなくなるので時間選択は非常に重要になります。
先に書いた通り私は羽田までは車で行ってますが、実は羽田空港の駐車場は結構満車になりやすいんです。3連休とかはかなり危険です。で、通常の土日の場合は8時頃についていればかなり余裕なことが分かりました。
参考:羽田空港駐車場 混雑状況
私は何も考えず13時頃の飛行機を取ってしまったのですが、結局駐車場が満車になるのが心配で10時には空港についていて、そこから延々に飛行機の時間になるまで待ち続けるということをしました。ちなみに、9時半頃について駐車場に入るのに30分くらい待ったと思います。
なので車で行く場合は、駐車場のことを考えて飛行機は早い時間に設定しておくことが重要だと思いました。
駐車場は広いので停めた場所の番号を写真に撮っておくと良いと思います。
ちなみに羽田空港の近隣に送迎バスで空港まで送ってくれる駐車サービスがあって予約もできますが、残念なことに自転車を持ってる場合はこのサービスを利用できない場合があります。事前にチェックしておかないといけませんね。
ANAの場合、駐車場はP3かP4なのですが、登場口によってどちらが近いかが違ってきます。
また、羽田はカートの数が少ないのですが、時間に余裕があればカートを探して駐車場からターミナルまで楽をするのも良いかと思います。
ちなみに帰りは余裕を持って遅い21時頃のチケットを予約しました。羽田について車に乗ったのは結局23時を過ぎてたと思います。もう1時間早くても全く問題無かったかな。
羽田から飛び立つまで ~チェックイン~
前述のとおり早くついて駐車場から荷物を運び、空港にチェックインしました。
自転車がある場合は機械でのチェックインはしない方が良い
空港って着いたらチェックインをするんですが、自動のチェックインの機械はいきなりだと使い方分からないですよね。
ですが、荷物を預ける場合はどうせカウンターでチェックインすることになるので自動のチェックインは無視して素直に荷物受け渡しのところに並びましょう。
ここで預けられない(機内にも持ち込めない)物があって、チューブラーやチューブレスなどで使うシーラントはチェックされます。基本的に液体がダメなようです。スプレー缶もダメかも。(CO2ボンベは大丈夫でしたが場合によっては危ういかも)
熊本の時の写真ですが、左がチェックインをする端末で、右は手荷物を預けるカウンターです。
ちなみにANAでは自転車の持ち込みは重量と大きさの制限がありますが無料です。ママチャリなどでない限り重量で引っ掛かることは無いと思います。
ちなみにここで壊れても保証しないよっていう誓約書に一筆書かされます。破損が怖い人は飛行機輪行はしない方が良いかもですね。
ちなみに私の使ってる飛行機用の輪行バッグはオーストリッチのOS-500というのものです。
たまたま輪行してる人を4人ほど見たのですが、全員これを使ってましたw
手荷物制限に注意
機内に自分で持ち込む荷物は刃物の他、工具なども持ち込むことはできません。
携帯ツールのような小さなものであれば大丈夫ですが、長いアーレンキーは持ち込めません。
金属製のパイプみたいなものも長さ制限があって持ち込めません。(確か17cmくらいだったと思う)
↓これの長い方がオーバーして持ち込めませんでした
事前に自転車と一緒に預けちゃいましょう。もし預け忘れても登場の際に手続きできますが、少し時間がかかるので余裕を持つと良いと思います。
いずれにしても、空港の仕組みは分かりにくいので分からないことは調べるより聞いてしまいましょう。
日本の航空会社は対応良いので。
関空到着から電車まで
無事に飛行機が到着したら荷物を受け取って外に出ます。
自転車の受け取りはCAさんが持ってきてくれる
飛行機を降りると、到着口まで歩くのですが、「手荷物受け取り」的な案内が出ているのでそちらに進んで預けた自転車を受け取ります。
回転寿司のでっかい版で荷物が出てくるのですが、自転車はそこからは出てきません。別の裏口みたいなところからCAさんがえっちらおっちら持ってきてくれます。
額に汗して苦痛な表情を眺めるフェティシズムもまぁ分からんでも無いですが、キョロキョロしていち早く見つけて駆け寄る方が無難です。重くて倒してしまう可能性もありますからね。
ちなみに預けた工具はこんな風にしてベルトコンベアーで出てきました。
関西空港駅で飛行機輪行から電車輪行状態に切り替える
関空から和歌山までは自走できる距離なのですが、私は前述のとおり羽田で暇してたので朝ビールをキメ込んで、有無を言わさず輪行でした。
というのも、関空は海の上にあって紀伊半島(?)までは橋を渡らないといけないんですが、何と自転車では渡れないみたいなんですね。事前にそれを知っていたので、自走をするとなると
空港で飛行機輪行から電車輪行に変更→りんくうタウン駅で輪行解除→自走してホテルへ→再び輪行してから就寝→翌朝解除してイベント参加
ということをしなくてはいけなくて流石に面倒臭くて、空港から宿までは電車輪行と決めていたんです。まぁ、朝ビールをキメ込んでた背景にはそんな理由もありました。
さて、関空ですが、羽田と違って電車の改札が飛行機の到着口と同じ2階にあるので、色んなところにカートが溢れかえっていて返却する場所が沢山ありそうだったので気楽に使えました。
ガッと自転車を乗せて電車の駅の方へ向かいます。
空港から出てすぐの通路を渡ると眼前には電車の駅のエリアがあり、隅に外貨の両替があります。駅には入らず駅施設に沿って左に10mほど進むと扉の奥に大型ロッカーがあり確か600円で使えます。
両替は外貨の両替所の脇の自動ドアから奥に入ると「南海電鉄のチケットインフォーメーション」のカウンターがあるので、そこのお姉さんにお願いすると両替してくれます。
参考:南海電鉄 関西空港駅
乗車と下車 関空から和歌山市駅まで
電車輪行の状態に変えたらいよいよ電車に乗って和歌山市駅に向かいます。
泉佐野駅で乗り換えて大阪方面とは逆の和歌山方面に向かいました。
電車の乗り降りの注意
和歌山に向かう時は南海電鉄で泉佐野駅まで行き、そこで乗り換えることになります。泉佐野駅までは何の問題もありません。
問題は南海電鉄に乗り換えるそこからです。関東から来た人は注意が必要です。
まず最初の難関。降りる人よりも先に乗ってくるので降りられない問題!
ドアが開いた瞬間、こっちが大きな荷物を持っていてもドカドカ当たって入ってきて降りられません。おばちゃんが当たってきて痛いと言われました。私は立ったまま色んな人が当たって行くのをやりすごしたあと降りました。
特に被害は無いのですがスムーズに降りるにはどうしたもんか。関西の人は輪行の乗り降りはどうしてるもんなんでしょう?
そしてやっと降りて南海電鉄のホームにたどり着くと、次の問題が発生します。
輪行袋の置き場所が無い問題!
南海電鉄の車両は、最前部と最後部にも椅子があるのでいつも使ってるような輪行袋の置き場所がありません。駅員に聞いてみたら車椅子のスペースしかないと思うが、どこの車両にそのスペースがあるかは分からないとのこと。・・・マジでか。
南海電鉄の特急 指定席を取ってもスペースが狭すぎる問題
で、和歌山市駅までの行き方を聞くと特急だと指定席があるとのこと。混んでるかと聞くと、満席になるようなことは殆ど無いとのことだったのでホームの券売機で指定席を買い(席は勝手に指定される)、乗ってみました。ちなみに特急の指定席じゃない普通車両は普通料金で乗れたと思います。
・・・すると
入り口が前側で最後尾まで歩くも狭すぎて入れるのが大変過ぎる問題!
特急の指定席車両は少しクラシックな感じで非常に趣があるのですが、何と車両が独立していて後ろ側から乗車できません。・・・ということは車両の前側から入るんですが、車両の後ろまで自転車を運ばないといけません。
しかも通路が狭いので横に抱えて通ることが出来ず、前に持つことになるので女性にはかなりきついと思います。
好奇な目を浴びながら最後尾にたどり着くと、新幹線で良く見る座席後ろのスペースはいつも見ていたスペースの半分くらいの隙間しか無いじゃないですか!・・・ホントに狭い。狭すぎるw
南海電鉄の車掌さんが神で、何と運転席のドアを開けてスペースを作ってくれて空いたスペースを利用して何とか細いスペースに入れ込むことができました。マジで冷や汗しかでないw
特急の指定席は自転車が置けてしまえば問題無いですが、一般車両の車椅子のスペースを探すのが無難かと思います。
電車を降りたら歩くか乗るか
目的地の和歌山市駅からホテルまでは歩ける距離だったので輪行状態のまま歩きました。
和歌山市駅にはロッカーがあって空いていたので、飛行機輪行はここで解除すれば飛行機輪行バッグをロッカーに入れて自走でホテルまで行くことで効率化が図れたかも知れません。
荷物をかなり厳選、工夫した
ちなみに今回はかなり持っていく荷物を工夫した・・・というか厳選しました。
と言うのも、わかやまサイクリングフェスタは荷物の預かりをしてなかったからです。
必要最低限で捨てられるものは捨てた
荷物は必要最低限というのは当たり前ですが、かなり工夫をしました。
行きの格好は上下サイクルジャージにユニクロのショートパンツ。ただしレーパンの中には下着のボクサーパンツをはいていきました。
上には一般人を装うためにウィンドブレーカー着用です。
テクニックとしては、上はシャツなりスウェットなりアウターを来ていて、到着した空港でロッカーに輪行バッグを預けるときにサイクルジャージのスタイルに切り替えると飛行機に乗るときだけ一般人を装うということができます。
帰りもキャップを被れば乱れた髪も誤魔化せるので、サイクルじゃないファッション系のキャップを飛行機用の輪行バッグの中に入れておきました。
靴はドン・キホーテなどで980円くらいで売ってる軽くて潰せるマリンシューズをはいて行きました。↓こんなの。
ホテルに到着し、もう外に出ないことが分かった時点でインナーを洗濯。備え付けの浴衣なりに着替えちゃいます。パンツや靴下はゴミ箱へ!
ということで、リュックの中身は
- 財布
- イベントの参加証
- 携帯の充電器
- クリートカバー
- グローブ
- ビンディングシューズ
- サングラス
- コンタクト
- ソックス
- 薬
- ワイヤー錠
- カメラ
- モバイルバッテリー
くらい。ヘルメットは飛行機時は輪行バッグで解除後は手で持ってました。
ライド中はショートパンツは脱いでいて、帰る時はまたはいていく・・・みたいなことをやってました。
これでかなり快適に過ごせました。
おまけ ホテル到着からの和歌山市徘徊
ホテルに着いたのは夕方の17時頃だったと思いますが、マリンシューズで市内を少し散歩しました。
泊まったホテル
泊まったホテルは「ビジネスホテル川しま」さんというところで激安ホテルでした。
高級でも特別綺麗でも無いですが、2階のカフェでドリンクバー的なのが飲み放題だし気楽でよかったです。宿泊してる人の殆どがローディで少し話したりしました。
あと、JR和歌山駅は栄えているのですが、このホテルは南海電鉄和歌山市駅寄りでお店などはあまり無く、その分輪行がしやすいメリットがありました。
和歌山城
和歌山城が予想外に良かったです。外国人向けにwi-fi飛んでるよっていう看板が出ていたり、登るのを忍者がサポートしてくれる仕掛けがあったり、隣に動物園があったりと意外に見どころ満載でした。
大きすぎず、小さすぎず見て回るのにちょうど良く、JR和歌山駅へ向かうバスの中から見たライトアップされた姿は美しかったです。もうちょっとちゃんと撮りたかったなぁ。
JR和歌山駅
和歌山城の近く、和歌山市役所前だったかな?バスに乗ってJR和歌山駅に移動しました。バスは降りるときにお金を払うタイプでした。
JR和歌山駅は南海電鉄和歌山市駅とはだいぶ違って駅ビルにデパートがくっついているような大きく栄えた駅でした。
・・・ここではそっこーで土産を探します。デパートは2つあるんですがMIOの1階に割かし大きい「黒潮市場」というお土産屋さんがあって色々と買うことができます。
晩飯は勿論ラーメン!!「丸美商店」という店で中華そばを頼みました。豚骨ですが塩っけは薄めな感じで結構好きな味でした。麺はちょっと物足りなかったかな?
駅前でストリートミュージシャン的に歌を歌ってる人だかりを横にバスの時刻表を見たのですが既に本数が少なくなっている・・・ということで、電車で和歌山市駅まで行くことに。
駅はホームが4つくらいあってかなり大きめ。改札は自動改札で駅員に聞くと関東のSuicaでも通れるっぽく、よっしゃー!って通ろうとしたら「南海電鉄は切符しか使えません」とかw
何と、大きな駅の端っこのホームが南海電鉄で、同じ駅なのに物凄く資本力の差を感じさせる電車が止まっていましてそれに乗って帰りました。・・・ある意味、JR乗るより良い体験できてないか?(笑)
全ての椅子の端に避難ハシゴが付いてます。・・・これ、使うことあるの?あと馬鹿でかいエアコンにレトロな扇風機がたまりませんw
ホテルの前の居酒屋
ホテルに帰る途中にコンビニがなさそうだったので駅の売店で朝食を買いホテルへ戻った後は、ホテルの目の前にあった居酒屋「炭焼菜彩干物飯 紀州のしずく」さんへ。
繁華街でも飲食店街でも無いようなところにポツンとある居酒屋なのにお客さんでいっぱい。そんなところへピンクパープルのウィンドブレーカーを着たオッサンがひとりでお邪魔をするという、ごめんなソーリーとしか言いようがなかったです(笑)
ビールとつまみを頼み、ほろ酔いに。もうちょっと時間があったら焼き鳥とか食いたかった・・・
それにしてもホテルの目の前に居酒屋があるというのは良い。心配が無いですね。
これから遠征に行く時は居酒屋が近くにあるホテルを選ぶことにしようかなと。そんなことを思いながら眠りに落ちて行きました。
さて、輪行の方法もだいたい分かったことだと思いますし、皆さんも飛行機輪行いかがでしょうか。勿論和歌山県もオススメです。
終