ロングライドに向けてペダリングを改善してみた

2017/05/16自転車ペダリング,初心者,考察

さて、いよいよ今週末にまで迫ってまいりました。AACR!160kmに参加です。

私のところはTeam OTUSHAとちゃんPファミリーで参加します。まぁTeam OTUSHAはかなり適当な面子とは言え30~40代の男なのでなんだかんだで長距離を走るのに慣れて心配は無くなってきました。

・・・やはり心配なのは女性陣とお義父さんですよね。

そんなこってGW中にお義父さんのペダリング大改造を行いました。前から人に試したかったんですが、何とお義父さんでそれをやってしまおうというw

ちなみに、やってみた効果はと言うと激的に変わりまして、まず脚がパンパンにならない。そして心拍が上がらなくなりました。

いつものように科学的に何か証明できるものでは無く自己流ですが紹介します。まぁ正解と言うよりはひとつの手段として試してみたら面白いかもです。

脚がパンパンになってしまうのは踏んでいるから

初心者の人が1年くらい乗ってる人と一緒に走ると

初心者:「私、脚パンパンなんですけど大丈夫なんですか?」
経験者:「えっ、何とも無いよ」

こんな会話になりますよね。OTUSHAのモリアーノとお義父さんがこんな感じでした。勿論、脚パンパンになることもありますけど平坦を100kmくらい走ったくらいじゃパンパンにはなりません。

それは、初心者が一生懸命ペダルを踏んでいて脚が疲れるのに対し、経験者は力を抜いて脚を回しているからなんだと思います。

ペダルは必要に応じて踏む

脚がパンパンになるのはペダルを一生懸命踏むからで、踏むと太腿の筋肉(大腿四頭筋)を使います。↓この赤い部分

踏むと太腿の筋肉を使う

経験者はペダルを基本的には踏まず、必要に応じて踏んでいます。

筋肉の使いどころでいうと、慣れてくると意識せずに太ももの裏(ハムストリング)とお尻の筋肉を使っていて、ある程度の強度を超えたりアタックをかけるなど瞬発的な力が必要になると大腿を使う感じかなと思います。

尻の筋肉(臀筋)を使う

回すペダリングと踏むペダリング

とは言ったものの人によってはある程度は踏む方が向いている場合もあるようなので、プロに見てもらってフォームを直していくか乗る回数を重ねて自分が効率の良いフォームを見つけていくのが最も良いとは思います。

まぁでも色んな理由でそこまで専門的なコーチングを受けられない人も多いと思うので、今日のエントリーはあくまで私が趣味の範囲でやってきたことで、可能性のひとつとして読んで貰えると嬉しいです。

踏まないペダリングとは

踏まないペダリングとは、時計に見立てたときペダルが1時から5時まで前足があるときに、踏むのではなくいかに効率良く足を落としていくかという概念です。

ペダルを落とすイメージ

基本的な考え方

ペダルは踏んでも太腿の筋肉を使うだけでロスが多くあまり進みません。なので回すペダリングが良いんですが、回すってどういうことなのか感覚が掴みにくいんですよね。

脱踏んでしまっているペダリングというレベルで回すペダリングって言うのは以下の3つがポイントになるかと思います。

  1. 重心を腰ではなく、胸の前辺りに置く
  2. 前足は重力で落ちて行くので踏まない
  3. 後ろ脚は落ちていく前脚の邪魔をしないように持ち上げる

まぁただこれができないんですよね。↓なんせこれですから

こんな風にできたら良いなイメージ

出来ない理由は色々あるんですが、重心の位置がどこかなんて分かんないし、ずっと踏んで乗ってた自転車をいきなり踏まないなんて意識してできる物じゃないし、左右違う動きしてる足を頭で考えて制御なんてできない・・・訳なんです。

頭で分からないから感覚を掴む

ということで、今回お義父さんにやったのは「重心位置を確認」して、「脚が落ちていく感覚を掴んで貰う」といったことをやりました。

感覚を掴むためにやったことの手順

具体的には以下のようなことをやりました。

  1. ローラー台に自転車を固定し、いつも乗ってるくらいの負荷に設定する
  2. サドルを前下がりにして、ハンドルに荷重がかかるようにする
  3. 利き脚だけをペダルに乗せ、もう片方の脚はブラブラさせておく
  4. 重心位置腰ではなくて、胸の方にあることを意識してもらう
  5. 脚を1時付近に持ち上げ脱力してもらい踏んで無いのに「ストーン」と脚(ペダル)が下死点まで落ちることを体験してもらう
  6. ブラブラさせていた足をペダルに乗せ、5をやって貰い、後ろ脚が邪魔して前足が落ちないことを体験してもらう
  7. 後ろ脚を引くのでは無く、持ち上げると前足が落ちていくことを体験してもらう
  8. 上げた後ろ脚1時付近まで運ぶとまた勝手に落ちていくことを体験してもらう
  9. 後ろ脚を上げることだけに意識してもらう
  10. サドルの角度を前下がりから水平に近づけて、手に体重が乗りすぎない且つ重心の位置が後ろにならない角度に調整する

重心のイメージ

脚が落ちていく感覚は片足でやってみないと分からない

脚が落ちていく感覚は両足付けてると分かりにくいので、片足だけでやるのが良いと思います。

この感覚を掴むのが非常に重要で踏んでしまう人は「踏まないと進まない」と意識に染みついているんだと思います。

踏まないのにこんなに進む!ということを実感するのが非常に重要です。そして、片脚だとこんなに進むのにどれほど後ろ脚が邪魔をしているのかを実感するのが重要だと思います。

ローラー台を持ってない人は、転ばないように壁や柵などにつかまって片足のみをペダルに乗せ試してみて貰いたいです。ギアをフロントはアウターでリアは11sであれば4、5枚目くらいにして脚を脱力させるとどうなるか。

信号待ちなどで止まっている時にそのギアの編成でスタートするのは重くて結構きついですよね?脱力して脚を落としても進む気がしなくないですか?

実験してみると良いと思います。・・・両足だと進みませんが、片足のみであれば意外に脚が下に落ちて行って自転車が前に進むんです。勿論、スピードは全然出なくてゆっくりではありますけどね。

脚が落ちていく感覚を掴んだら後ろ脚を上げることだけに集中できる

昔書いた記事で大腿を引き上げるペダリングというのを書きましたが、前脚が落ちていく感覚が分かったら後ろ脚を持ち上げる感覚を掴めば良いと思います。

ちなみに6時頃から持ち上げる意識をしちゃうと、ペダルを引いてしまうので8時くらいから持ち上げる感覚で良いと思います。ペダルを持ち上げると言うよりは太腿を持ち上げる意識の方が良いかもしれません。

頭で意識する脚の動き

後ろ脚を持ち上げる時は、決してペダルを引く感覚ではないようにする必要がありますが、太腿(大腿四頭筋)が張ってる感じがしたら引いてしまっているので、下の図の黄色い筋肉、特に下っ腹に力を入れる感じにすると良いかと思います。結果的に腸腰筋という筋肉を使えるようになります。

大臀筋(大殿筋)とハムストリングスを使った太腿を引き上げるペダリング

昔、雑誌で「ペダリングは股関節で回す」というようなのを読んで意味が分からなかったんですが、股関節は恐らく腸腰筋のことを言っていて、ペダリングは踏むでも引くでもなく、後ろ脚を持ち上げることを言っていたのだと思います。

まとめとおまけ

ということで、正しいペダリングというよりは、とりあえず脚がパンパンになるのを回避してロングライドしやすくするための試してみたいこととして以下のようなところですね。

  • サドルの角度を前下がりにする
  • 片足だけで脚が落ちていく感覚を掴む
  • 重心位置の確認
  • 後ろ脚を持ち上げる感覚を掴む

おまけ:スピードを出したい時

んじゃ、スピードを出したい時はどうするかというと以下2点です。

  • 重心位置をもっと前方に意識してみる(下ハンドル持つのも良いです)
  • ハンドルにかかっている荷重を抜く(ハンドルから手を上方に浮かせる)

勿論ここぞと太腿を使って一気に加速を得るのもありだと思いますが、ロングライド時に巡航速度を上げるのであれば上記2点のようなことをしても良いかと思います。

脚がパンパンになりやすい人、ちょっと試してみてくださいな。

動画で解説

Blog記事の内容を動画で解説しはじめました。動画の方が体の使い方などがわかりやすいかもしれません。

お時間良ければ御覧ください。