土砂降りでも走って良かった。ツールド東北は地域に歓迎されているイベントだった!
少し日が経ってしまいましたが、ツールド東北に参加してきたんですよ!
ツールド東北と言えば、自転車イベントの中でも最も人気のあるイベントの1つだと思うので、たぶん抽選で漏れるだろうと思っていたんですが運よく当選!何とか参加することができました!
今回は幾つかあるコースの中から北上フォンドという100kmくらいのコースに参加してきました。
雨・雨・雨! 雨の中、応援を受けながら泥だらけになって走った100km!
実は私、ツールド東北に合わせて夏休みを取得していました。
・・・が、凄いんですよ、この間晴れたのは何と1日のみ。勿論ツールド東北の前後も当日も雨!おそろしあ!
流石にこの雨だとPちゃんとPちゃん父は走らないでDNSかなぁと思ってましたが、全くそんな話にはならずザーザーと降りしきる雨の中、ちゃんと3人走りました。なかなかの気合です。
ちなみに応募ですが5人まではグループ応募が可能で、グループの中で行ける人と行けない人がでてしまうといったことをある程度は防ぐことができます。
石巻の復興状況
私達が参加した北上フォンドは100kmのコースを往路は海沿いを走り、復路は少し内陸側を走るというコース。若干の登りはありますが信号の少ない快適なコースでした。
生憎、当日は雨でそれも小雨ではなくシトシトとずっと降り続く雨のため、撮りたかった動画撮影も断念し途中途中のスマホでの撮影もほぼ無し。なので復興が分かるような写真はほぼ撮れませんでした(泣)
↑レーシングレゼロナイトのように真っ黒になってしまったレーシングゼロ(アルミリム)
走っていて街の景色には復興と言うか再建築をしたところは新しいので、とにかく綺麗であからさまに「再開発してる」という印象を受けました。
ただ再開発のためには通常更地にする作業があるかと思うのですが、それが人の手による物ではなかったのかと想像すると被災規模に本当に驚きます。
地元の人達の歓迎ムード
過去に自分が出たことあるイベントでは沿道で応援する人などはそもそも居なく、信号待ちの時に「何か自転車の大会でもやってんの?」と聞いてくる人が居るくらいでした。
しかし、ツールド東北は傘をさしながら手を振ってくれる人達がコース上にまんべんなく居ました。本当にこれが何より凄いことだったと思います。人数こそ多くは無いですが雨の中、傘をさして選手でも何でもない一般の人を応援するなんて普通ありえなくないですか?
生憎の雨でしたが晴れてたらもうちょっと人が居てもおかしく無さそうな雰囲気でした。
私は自転車が一般には割りと嫌われているスポーツだと思っていて、イベントとなると人が集まるため宿泊施設にはリターンはあれど住民にとってはさほどメリットは無い印象でした。
特に自転車イベントでは公道に長蛇の列を作ってしまい交通の妨げになる場合も多く、クラクションを鳴らしながら通りすぎていく車に出会うことなどはザラにあります。
しかし、今回は違って通りすぎて行く車が窓を開けて「がんばれー!」と声をかけてくる。こんな光景は初めての経験で驚きでした。そんなこと経験したことありますか!?
自分にとってのツールド東北はコースやエイドという自転車イベントではなく、地域とライダーをつなぐブリッジになっている印象を受けました。
これだけで本当に行って良かったと思います(笑)
自転車イベントとしては少し微妙かなぁ
私がこのイベントに参加をしたかった理由が実際に被災地を訪れてみたいと思っていたことで、行く宛てが無かったため自転車イベントに便乗したというところなんです。
ですので、自転車イベントの質などは殆ど期待していませんでした。一応、そういう意味でフラットな視点で自転車イベントとして見れたかと思います。
オペレーションはあまり良くない
他の自転車イベントにもあることですが、申し込みから開催までの間にまともな連絡が来ません。
事前に郵送されてくるものなどはなく、サイトの構造が分かりにくいのも原因ですが事前受付の仕方などがかなりあやふやです。
また誓約書のようなものを書くような指示がありますが具体的な記載はあやふやです。検車に関しても同様な感じでした。
また、復興と再開発が進む最中、駐車場の確保は非常に難しいと思いますが、駐車場が500mくらい続く砂利道の奥にあり、事前エントリーと当日で2回もそこを通らないといけないのはビンディングシューズをはく自転車乗りには何とも厳しい道のりで、少し残念でした。(ウチは別の有料駐車場を探して利用しました)
自転車のブース展示は殆ど無し
スタートの会場にダイシャリンという自転車ショップがブースを作ってくれていて、ライトを忘れた人などはその場で購入することで対処できるなど良かったですが、その他の自転車メーカーなどのブースはほぼありません。
まぁ、あってもそこで買ってあの駐車場まで持って戻るのは厳しそうですが、こういったイベントに自転車の展示がないのは少し残念です。
ご当地B級グルメなどのブースは豊富なためイベント趣旨には合っているかと思いますが、スタート地点だけですので利用するタイミングがあまりありません。
ライダーのレベルは初心者が多い
これは良くも悪くもあるところだと思います。初心者が多いので坂の途中で歩く人が多く流れが停滞しやすくなります。
また初心者は突然その場で止まるなど、周りに配慮できない行動をとりやすいので私のような集団走行には慣れていない者が後ろから突っ込んであわやクラッシュという危険もあります。
また、数人で列を組んで抜いて行く人のレベルもあまり高くない場合が多く、ゆっくり何十秒もかけて抜いて行くなど2列になっての走行が続く場合があり、後方からきた車両を避けるために無理やり割り込んでくるといったこともありました。
この辺は私が参加したことがある中ではBIKE TOKYOというイベントに近い感じがしました。
精神的に参加しやすい
コース上の登りは正直なところ緩いと思う登りが多いですがかなりの人数の人が歩いていたので、歩いたらどうしようといった不安は無用かと思います。
復興支援目的での参加もかなりしやすいと思うし、お祭りの雰囲気に乗って楽しもうという場合も参加しやすいと思います。
エイドステーションは量より質
エイドステーションでは、毎回歩給食を頂けますが量は少ないので、朝御飯は食べた方が良いと思います。
味は美味しかったですが、ご当地物とは言えボリュームは少ないので、味を楽しむもので満足感を味わうものでは無いかなという印象です。
ご当地ものの、つみれ汁や馬鹿でかいホタテ、初めて食べたホヤ(?)など美味しかったです。茶わん蒸しが甘い!のは衝撃でしたw
ゲストが非常に豪華
復興なのに何でタレントを呼ぶんだよ!という声もあるようですが、自転車に造詣が深いタレントじゃない限りこういったイベントには縁がなかなか無いと思うのでツールド東北のような注目度の高いイベントは著名人を呼びやすくて良いような気がします。
道端カレンさんなどは、トライアスロンをやってますがあまり自転車イベントでは見かけない気がするので、こういうのに来て貰えると自転車普及にも役立つのではないかと思います。
また、最後の方のエイドではたまたま別府選手が居て、見てたら私とちゃんPの横を見たことある顔が・・・「宮澤さんじゃないですか!」と思ったことがそのまま声に出たら、何と立ち止まってくれて握手をしてもらいました。ちゃんPは記念撮影まで。
↑宮沢さんとPちゃん。本人がBlogで書きそうなので、全面モザイク
自転車歴2年の私は宮澤さんが選手として大活躍していたピークを見ていないのですが、選手を引退した後にも精力的な活動をして自分の道を作って行っているところは社会人として非常に尊敬しています。あといつもワイン飲んでて羨ましいですw
栗村さんも同じですが、スポーツをやってきた人がそれ以外のことに活動領域を広げ社会での価値を上げていくというのは並大抵のことではないと思います。
そういった意味でも憧れの人(年下ですけどねw)と話をできたのは非常に嬉しいことでした。
ツールド東北2016の総括!
生憎の雨で泥だらけになりながら走るのは、残念ながら非常にストレスを感じるライドとなってしまいました。イベント自体はオペレーションなどで少し不便なことなどがありました。
しかし、沿道での応援やエイドステーションでの現地スタッフの暖かみは他のイベントとはまた違ったモノなのではないかと思います。
単なる地域の町おこしに自転車イベントをやっているなら収益に興味がいったりもしますが、自分としては震災当時復興に対してあまり関与・寄与できておらず心残りになっていたことに今になって少しだけポジティブになれたような気がしてありがたく感じています。
コースレイアウトや参加者のレベルを考えると、入りやすく初心者向けイベントではあると思いますが、全体で3,500名も参加の大規模イベントですので、どこも渋滞が起こることは当たり前に想像できるので、雨に濡れて体調を崩さないように対策するなどサイクリストとしての姿勢を持つにも良いイベントだったかなとも思います。
ちなみに、昨年の情報だとスタート前に黙祷があったようなので恐らく今年もあったと思うのですが、私のように集合ギリギリに行くとそういう開会式的な物は一切見られずそのまま列に並ぶことになるので、やはり時間には余裕を持つと良いかなと思います。
来年、当選して初参加となる人がいたら是非ともただのライドイベントとしてではなく、色んなことを意識してみると楽しくなるんじゃないかと思います。
余裕があったら東北で買ったお土産について記事にしたいと思いますw
終