千葉県養老渓谷観光ライド!初心者脱却?自信が付くオススメロングコース
GWから2週間の間はロードバイク三昧で、養老渓谷に計3回行ってきました。
江戸川区からだと、アクアライン経由でも京葉道路経由でも1時間かからないで行けて利便性が高く、車も少ないし道も綺麗なところが多く、景色も様々でこれは万人におすすめできる場所なんじゃないかと思いました!
坂や山が無い千葉県は、自転車乗りにはあまり面白くないイメージがあるかも知れませんが、今回のコースはヤビツでも奥多摩でも無い楽しさがあり、3回目にしてこれは結構完成度高いんじゃないか?と思える非常に楽しいコースが分かったので、紹介したいと思います。。
長文ですが千葉方面にこれから行く機会がありそうな人は是非試してみて欲しいです。
中房総を楽しむ五井スタートのお勧めコース
計3回の内、1回目Pちゃん、2回目Otushaの面子、3回目Pちゃんとお義父さんという編成で走りにいってきました。
その中で3回目に走った五井スタートのお勧めコースと言っても、ほぼ「まるごとe!ちば」というサイトのパクリなのですが、このコースが凄く良かったです。
コース概要
「まるごとe!ちば」のこのページに載ってるコースを少しいじったものです。
五井駅~道の駅あずの里いちはら~笠森観音~高滝ダム~養老渓谷~大福山(折り返し)~高滝湖~往路と同じで五井駅というルートになっています。
↑クリックでルートラボが開きます
復路では行きの高滝ダムとは逆ルートで高滝湖に向かうと湖の上を通る橋を渡ることができます。
本当におすすめのルートなんですが、ひょっとしたら通ってはいけない私道などもあるかも知れませんので、もし興味を持って貰えて走ることになった際はちゃんと自分でルートを検討して走ってくださいね!
コースの特徴
距離は往復で約90km弱。
20分ほど走ると車の通りはかなり少なくなり、田舎道や湖、山間部などを楽しめます。
完全に山道に入る訳では無いため、補給の心配をあまりしなくて良いのも良いところです。
折り返しとなる大福山を登れば獲得標高は1,000mを若干超えてカロリー消費の面でもまずまずの満足感を得られます。
※ちなみに、この五井駅スタートだと土日祝の7時のみだと思うのですが、輪行袋無しで自転車を乗せられるサイクルトレインをやっていてしかも追加料金なしで乗れるそうなので、距離に自信が無い人はこれを利用して半分の45kmというのもできるかと思います。往路は養老渓谷駅の先の上総中の駅から16時20分頃に五井駅方面に出るそうです。
参考:小湊鉄道 http://www.kominato.co.jp/train/cycletrain/cycletrain.html
こんな人におすすめ
本当に乗り始めたばかりの人にはきついかもしれませんが、60km、80km、100kmといった距離に挑戦しようとしてるような人にはおすすめです。
また、特に東京湾寄りで荒川や江戸川付近を走っていて、ヤビツや奥多摩は遠いし難易度が高過ぎると思ってる人にもおすすめです。
このコースの魅力
このコースの魅力は難易度の他にも色々あります。
都内からあっという間で高速料金も安い
都内から1時間しないで行けます。
江戸川区からだと、京葉道や湾岸線経由の東回りの他、アクアライン回りでも1時間程度で着いて高速料金も1,100円~1,700円前後でリーズナブル。(要渋滞予想)
現地までのルートが二通りあるから友人をピックアップするのにも便利です。
景色のバリエーションが豊富で道がきれい
駅から少し走れば郊外の雰囲気になり、気付けば畑や緑に囲まれ、更に走ると一面の田んぼ道が現れます。短時間で景色の移り変わりが早いです。
適度に起伏がある道は飽きることや嫌になることがないレベルで楽しく、起伏のせいか橋が多く立体感が視覚的にも飽きさせません。
山間部に入っても農家の巨大な家屋に泳ぐこれまた巨大な鯉のぼりなど、わざとらしさの無い和文化に溜め息が漏れます。
また中房総には意外に電車が多く走っていて、内房線の他、久留里線、小湊鉄道、いすみ鉄道などは鉄道ファンならずともカメラを向けたくなってしまうほど風情があり、自然の中にぽっかり空いたトンネルを通る電車に遭遇できたら感情が昂るのを感じると思います。
動物が見れるかも知れない
最初にPちゃんと行った時は、道からすぐの畑に農家で飼ってる山羊が草を食べているのを見ることができ、その帰りの夕暮れ時には別の畑で恐らく根菜を食っている猪を見ることが出来ました。
参考:Pちゃんサイクル|初の養老渓谷サイクリング♪木更津スタートで走ってきました。最後に待ち受けていたものは・・・
また、千葉と言えばトビの印象が強かったのですが、トビやシロサギ、キジを見ることができました。キジの鳴き声が鶏のようにかすれた音で「ギャー」といった感じだったのも驚きですw
また、3回目のPちゃん親子とのライドでは、ヘビ(アオダイショウかな?)や野ウサギを見ることができました。
野生の野ウサギなんて見たことありますか?
人も車も信号も少ない、でも道は綺麗
信号が少ないルートなのであまり止まることがありません。車もあまりなく、人も少なく、ローディもあまり見かけません。
でも道は綺麗で非常に走りやすいです。
リタイヤしやすいのも良い
後述しますが、大福山には是非行ってほしいです。ただし、養老渓谷までの道のりで足腰にダメージが来ている場合、気持ちは弱気になってるかもしれませんよね。
そういう場合は無理せず登らずに帰る選択肢もありますし、輪行で電車に乗って帰るのも良いかと思います。
事前問い合わせが必要ですが、養老渓谷駅の1つ先の上総中野駅から16時20分に出るサイクルトレインに乗ることも可能かと思います。
コース上の見どころ
このコースは観光情報が載っている「まるごとe!ちば」のコースをパクってますので、千葉の観光スポットを回るルートになっています。
- 道の駅 あずの里いちはら
- 笠森観音
- 高滝ダム記念館
- 養老渓谷
- 大福山
- 高滝湖
この観光スポットが本当に素晴らしいです。
道の駅 あずの里いちはら
まぁまぁ広い道の駅。軽食が食べられます。
お土産コーナーもあるようなので、ここでチーバくんグッズを買うと良いんじゃないでしょうか!ちなみに、私はチーバくんをかなり好きなのですが、チーバくんのことを好きになると気づいた時には千葉県の形がチーバくんにしか見えなくなるという。
いつかアルカンシェルカラーの千葉県シールでも作りたいです。
笠森観音
ここからが凄い。
畑や田んぼの本当に人も車も通らない田舎道区間を抜けると、唐突にあらわれる樹齢何百年?と思われる大樹の群集。笠森観音はその大樹の間に上る階段の先にあります。
私はビンディングペダルだったのと、笠森観音自体の予備知識が無く駐車場のトイレ休憩のみでしたが後でググってみて次回は必ず見に行くと決めました。
成田山のイメージを千葉に持つ人も居ると思いますが、千葉は至るところに神社や仏閣が根付いている県で、笠森観音のその荘厳な佇まいに圧倒されると思います。
言葉より、映像を見てみてください。京都の清水のようじゃないですか? どこに観音があるのかは分からないけど・・・次こそは階段を登るぞ!
高滝ダム記念館
高滝ダム記念館
世の中にはダムマニアと言うのが居て、そういう人が集めるダムカードと言うものがあるんだそうな。
笠森観音から小一時間。トイレ休憩に寄ったらサイクルラックが置いてあり、ローディを歓迎してくれる雰囲気。
見れば食堂があるとのことで、お腹もすいたしお昼ご飯を食べることに。
・・・ここの蕎麦が凄い。
お義父さんが頼んだ海老天そばをパシャリ。海老でかくね?私とPちゃんは、山菜冷やしたぬきを頼んだのですが、これがうまい。
何か特別なことをやってる訳じゃないと思うんですが、絶妙に美味しかったです。
営業は15時までですが、昼食をとるには良いところだと思います。
養老渓谷
「あとちょっとだよついたー!」という、あとちょっとと思った瞬間に養老渓谷駅が現れる唐突感が凄い養老渓谷駅。
養老渓谷駅は小湊鉄道の駅で、非常に情緒感があります。鉄道ファンじゃなくてもカメラを持ってる人はつい撮ってしまうようで、私が行った時はホームで猫が寝ていて、猫と養老渓谷駅を撮りまくる人達が数名いました。養老渓谷駅にはシャッターを押させる力がある!
また養老渓谷には出店も出ていてちょっとした休憩にも使えます。
そのまま駅前の来た道を進み、すぐ50mくらい先を右折すると大福山、そのまままっすぐ行くと養老渓谷の温泉街へと進みます。
Pちゃんブログにも書いてますが、初めていった時に入った「大新」というお店で食べた山芋のとろろそばがこれまた美味しくて、大盛りを頼むと3人前くらい出てくるので、そばと言えどもお腹がいっぱいになってオススメです。
トイレが店の奥にあるんですが、農家の友達の家に遊びにきたみたいな気分になるのも楽しいです。
大新を通り過ぎて奥へ進むと、待ってました「養老の滝」を拝むことが出来ます。正式名称は「粟又の滝」というらしいのですが、養老渓谷にある滝なので「養老の滝」と呼ばれているようです。
学生時代に大変お世話になった養老乃瀧は結局何がつながりがあるんでしょうか?
大福山(だいふくざん)
大福山に入るには3つのルートがあります。
- 養老渓谷駅の前の道を奥に進み50mくらい先をすぐ右折
- 養老渓谷温泉街の大新から少し養老渓谷駅に戻って左手にある喫茶店の脇道
- 高滝ダムから南下して養老渓谷へ向かう途中にある永昌寺(市民の森)方面に右折した先
大福山は、1,2番のルートの養老渓谷方面から入る方が勾配がきつく、3番の北側から入るルートの方が緩く長いというコースになっているので好みによっても入り方を変えられますが、個人的には慣れてない人は南側の急勾配から入った方が登る時間が短く済むので良いと思います。
最初だけ斜度がきついところがありますが、そこは割り切って歩いて登ることにしてとにかく山の全容を確認優先で進めば意外にすんなり頂上まで行けます。
ここの大福山の素晴らしいところは、規模の小さいところとそれに見合わない幾つかの絶景があるところです。
養老渓谷から行くルートだと、レトロな踏切を横切り赤い鉄でできた橋を渡り、徐々に山へと入って行きます。
左手にはバクテリアの繁殖によってか真っ赤な沼などが異様な光景を拝めます。
いよいよ木々の影を被るような雰囲気になり、登りに差し掛かるといきなり勾配のきつい区間があり、農家を抜けるとその先からは多少緩い山道が続きます。
一瞬空が開けたと思うとそこが橋なのだと分かりますが、そこからの景色は断崖で気づかぬうちに結構な高さに来ていることが分かってテンションが上がります。
更に進むと神社の展望台があったり、木々が幾層にも重なった立体的な景色を楽しむことができるちょっとした休憩スペースがあり、いよいよ頂上付近です。
まだ登るんだろうなぁ?と思いながら再び木々の陰に入っていくと若干下りながら左手にはなぜかベンチが。
自転車を止めてベンチに腰掛け足元を見ると、コケが生い茂ったこの画はまるでもののけ姫の世界に居るかのよう。個人的にここは大福山イチの写真スポットだと思いました。
その先は緩やかな下りで下山します。少し進むと右手には断層が見えたりとマニアックなタモリさんのような人でも楽しめるんじゃないでしょうか。
時間帯が夕方に差し掛かってきていたら西からの太陽のオレンジ色の光が、木々のレイヤーを浮かび上がらせ、また違った絶景を造りだします。
山も終盤に差し掛かると、少し開けた空間の左手には大きな田んぼがありマイナスイオンを感じます。
正直なところ、1人だったら1.5往復はしてたと思います。
高滝湖
大福山からは来たルートを引き返す復路になりますが、高滝湖の分岐ではもともと来た高滝ダムとは別で東に進路をとると、高滝湖に行くことができます。
この高滝湖は真ん中を大きな橋が通っていて、ここを自転車で走ることができます。
・・・できれば日が落ちかけてきて、遠くの物が西日でシルエットしか見えない状態で行くことをオススメします。
「!!・・・み、湖の上に何か居るぞ!!」
右手を向くと湖のど真ん中に何やら大きなモニュメントが。最初は塔か何かかと思いましたが、明らかに人型のように見え顔は天を向き、人間の腕のような物が伸びている。・・・が何やら禍々しい雰囲気。腕が・・・沢山生えてるぞ・・・
DARKSOULというゲームのワンシーンのような得体の知れない景色をまさか現実世界で味わえるとは思ってもいませんでした。
アレが一体なんだったのか、ネットでググってみて分かりましたが、しかしなぜアレを作ったのかは狂気に思えます。是非とも通って欲しいです。
まとめ 自分の基準が作れるか自信が持てるようになるコース
木更津スタートだと道中の起伏が結構多くアベレージ高めで走りを楽しむ感じになるかと思います(詳しくはPchan-cycleにて!)。
対して五井スタートはマイペースに楽しめる感じで車も少なくてコースとしては洗練されていると思います。
どちらも距離は90kmくらいです。
今までPちゃんがいつも走っている距離は60kmくらいで、お義父さんに関しては40kmくらいでしたが、今回はいきなりの90km近くのライドをし、しかも軽いとは言えヒルクライム要素も含んでいました。
しかし、それほど疲弊した感じもなくにこやかで、次にどこに行くかと言ったモチベーションに繋がっていたようです。
自信というか、1つの基準値みたいな物が出来た良いロングライドだったんじゃないかと思います。
「まるごとe!ちば」というサイトはホント凄いと思いました。
こういうメディアに載ってるルートはたいていがやってみると、ホントにロードバイク乗ってるの?という内容だったり、全然観光になってなかったりする印象ですが、サイクルモードにも出展しているだけあって中の人がロードバイクに乗っているんじゃないかと思わせる内容です。しかも相当。
ヒルクライムイベントや山間部のセンチュリーライドなどのイベント、その他 多摩川や荒川や江戸川などの河川沿いのサイクリングロードを走るのがロードバイクの楽しみ方になっているような気がしますが、こういった長距離で色々な地形を楽しめるルートがもっと公になっても良いのかなと思います。
千葉県全域に渡って観光スポットを紹介しているので、また違うコースを回ってみて良かったら感想を書きたいです。
ただ、いま千葉で行きたいところは、2年前にPちゃんとクロスバイクで走った南房総を北上して酪農の里~愛宕山自然動物園というルートなんですけど、こっちもまた下見かな~。
終