こまめに交換を!ロードバイクのシフトワイヤーを交換!
ハンドル交換の際に一緒にワイヤー系を交換しました。その内のシフトワイヤー交換について紹介します。
記事のベースは初めて交換した時が元になっていますが、その後の経験を元に記事をアップデートしています。
ネットやメンテナンス本、あとはSHIMANOのマニュアルを見て色々と交換してきましたが、とても難しいメンテナンスだったと思っています。
買った物リスト(必要な物リスト)
ワイヤー交換に関して、何を買えば良いのか。ワイヤーにはどういう種類があるのか。どれだけの長さを買えばワイヤー全交換ができるのか・・・というように地味に悩みましたので、買った物をまとめてみたいと思います。
ちなみにかなり色々探しましたが、この辺のパーツは安くなってないのでどこで買ってもそれなりにかかってしまうようです。
ワイヤー類
以前交換した時はBBBのものや安価の物を使っていましたが、リアディレイラーを当時のRD-5800からRD-R8000に変更をしているのでワイヤー類も変更しています。
シマノのシフトワイヤーは、アウターケーシングがOT-SP41というもので、インナーワイヤーのコーティングなどで違いがでてきますが、選び方で重要なのが使用しているリアディレイラー(RD)が旧型か新型かを意識する必要がある点です。
RDがシャドウデザインと呼ばれるRD-R7000、RD-R8000、RD-R9100の場合、ワイヤーの取り回しの際のR(弧)がかなりキツイためRDにつなぐアウターがOT-RS900という柔らかいタイプにする必要があるんです。
そのため、新シリーズの人はOT-RS900を別途手に入れる必要があります。
現状ではセットだと実質R9100のDURAグレードのみしか無いようです。
↓新シリーズ向けのDURAグレードセット
ワイヤー類はインナーとアウターが別で存在します。アウター交換は場合によっては必要ないんじゃないかと思います。
↓インナーワイヤーのみの販売もあります。
また、ワイヤーと呼んだりケーブルと呼んだり、アウターに至ってはケーシングと言ったり色々と呼び方があってややこしいので、ネットで買う場合は検索ワードを色々買える必要がありますね。
また、DURAグレードのインナーはコーティングがされていてこれが結構剥がれやすいです。
何度も抜き差しをすると、剥がれたコーティングがアウターの入り口でダマになって大きな抵抗になるので、一つ下のモデルを買う方が気楽かもしれません。
↓私はこれを使うようになりました
OT-RS900は入ってないのでそのまま流用。必要であればバラで購入。
ちなみに、アウターはインナーと違って量り売りされていることもあります。色んなショップを見てみるのも面白いと思います。
必要な工具
- ワイヤーカッター(購入)
- ピック
- 金やすり
- ラジオペンチ
- アーレンキー
ワイヤー交換は結局のところ、ディレイラーの調整をし直すことになるので、ラジオペンチやアーレンキーは必要です。
また、ワイヤーカッターは最初ニッパーでも良いんじゃないかと思ってましたが、恐らく相当な力が必要だと思うので、買ってしまった方が良いかと思います。
ピックはアウターの形を調整するのに使います。私の買ったワイヤーカッターにそのための突起がついてましたが用途を満たさずでしたので、別で必要と考えた方が良いと思います。100円ショップのドライバーのセットを買えばついてくるのでそれが良いと思います。
金やすりはアウターをカットした時のバリを取るのに使います。
このバリを取ることがどのくらいの効果があるかは分かりませんが、今回の交換時でワイヤーが中で切れてたせいで偉く苦労をしたので、引きが重い軽いといったとこよりワイヤーが摩耗で切れる危険性をなるべく排除するという意味で用意した方が良いと思います。
ワイヤーの寿命について
まずはワイヤーの寿命について。
何と今回、シフトワイヤーを交換した時、リア側のワイヤーが内部で擦りきれてほつれていました。
まぁ切れてなかったから良かったじゃん?ってそりゃそうなんですが、このせいでワイヤー交換の難易度がめちゃくちゃ上がり、次回はもっと早く交換しようと決めました。
シフトワイヤーの交換目安は3000kmくらい?
どこのワイヤーを買うかで全然変わってくると思います。私は初めてのワイヤー交換だったので完成車付のワイヤーだったのですが、たぶん安物だと思います。
距離にすると3,700kmほど走っていたので、予想では3,000kmあたりからはほつれてきてたんじゃないかと思います。
ということで私は次は3,000kmくらいでほつれて無いか確認していこうかと思っています。
前にグランフォンドに参加した時にもワイヤー切れてる方が居ましたが、リアのシフトワイヤーでした。
今回、私もリアのシフトワイヤーが切れかかっていたので、仕様頻度から考えても特にこのワイヤーには注意だと思います。
シフトワイヤーの交換手順
ようやっとシフトワイヤーの交換についてです。
ワイヤー交換は簡単に言うと今あるものを外して新しいものをあった場所に戻す作業をすれば良いのですが、先に重要なことを。
ワイヤーがフレーム内を通っている場合はインナー交換とアウター交換はいっぺんにやらず、必ずインナーかアウターどちらか片方ずつ交換した方が良いと思います。
作業に入る前にギアはインナートップに合わせてください。ワイヤーが張ってない一番ゆるい状態にするということです。
これがタイコの向きに関係するので本当に重要です。
インナーワイヤーを抜く
本当はアウターから先に交換する方が良いと思うのですが、タイコを抜く作業が非常に厄介なので慣れてない場合はインナーから交換することをお勧めします。
デュアルレバーの内側をカチカチとやって、ワイヤーを一番ゆるい状態でインナーローにしたらデュアルレバーのブラケットをめくってタイコの状態を確認してください。
写真は左のブラケットを外側から見たところ。デュアルレバーのブラケットは力でグリグリやるとめくっていくことができます。
写真の左の状態になっていればワイヤーを押せばタイコが飛び出してくるので簡単に抜けますが、右の状態だとタイコが出てきません。
ワイヤーがディレイラーに接続されていると張力でタイコが動くようになっているのでディレイラーから外してしまうと手で引っ張りながらデュアルレバーを操作してタイコの位置を変える必要があります。
この状態になっていたら、ワイヤーの終端にあるキャップを外して、ディレイラーからワイヤー外します。
タイコの反対側からワイヤーを押してあげればタイコが飛び出すので引っ張ってあげれば簡単に抜くことができます。
しかし、この時、ワイヤーの消耗が進み、内部で何本かが擦り切れてささくれだっていると引っ張っても抜けないことがあるので、ドライバを突っ込んだりピンセットでつまんだりする必要があり非常に大変です。
あと、私はささくれだったワイヤーの細い1本が指に刺さって2日間ほど痛かったですw
一応、シマノのデュアルレバーのマニュアルに対応方法が書いてあるのですが、完全に分解なのでなるべく避けたい自体です・・・
インナーワイヤーを入れる
写真は右のブラケットを内側から見たところ。
シフトワイヤーは外側から入って内側に抜け、そこで90度曲がりハンドルに這わせてあります。
特に難しいことは無いので古いワイヤーを抜くときはこの蓋を外しワイヤーを押してタイコ側から引っ張ります。逆にワイヤーを入れる時は反対側からワイヤーを押し込んでハンドルに沿わせます。
作業前にスマホか何かで写真を取っておくと後で分からなくなってもやりやすいかと思います。
インナーの交換だけであれば、安価で時間もかかりませんね。
アウターワイヤー(アウターケーシング)を抜く
アウターワイヤーを変更する時はフレームの中を通っている場合は注意が必要です。
過去乗っていたCULEBROは、シフトワイヤーに関してはフレームの外を通っていたのですが、ブレーキに関してはアウターワイヤーが丸々フレーム内を通っていて、これを抜いてしまうと手探りでフレーム内を通さないといけないらしく想像するだけで恐怖です。
ですので、初めてやる場合は特に内部構造が分からないので、アウターと一緒にインナーを抜くようなことはせずインナーワイヤーは残してアウターだけを抜くなど工夫した方が良いと思います。
アウターワイヤーの長さを測ってカットする
ワイヤー交換で大事なのは実はインナーワイヤーではなく、アウターワイヤーで長さが非常に重要です。
アウターはフレームの受けの部分で留められているのですが、適切な長さより短いと常に引っ張られた状態になってしまいます。
短いより長い方が良いので不安な場合は長めにした方が良いと思います。
ちなみに、ステム交換やハンドルの高さを変えるとワイヤーの長さも変わるので少し考慮するのが良いかと思います。
ハンドル交換やハンドルの高さ変更をした時などは、ハンドルの距離が変わった分ワイヤーの長さも測りなおす必要があります。
測ると言ってもそんな難しいことはせず、一度ハンドルに沿わせてビニールテープで仮止めをしハンドルを回せるところまで回した状態で長さを少し長めに測り、インナーから外してアウターのみをカットしました。
アウターの穴をピックで広げ、表面をやすりで整えたら実際にインナーにかぶせてみて仮止めし、同じようにハンドルを回してみます。
これ以上回せない部分まで回してみて写真のように指が入るくらい余裕があるくらいまで繰り返し徐々に短くしていきます。
非常に面倒そうな作業に思えますが、やってみるとあまり時間はかからない作業なので試しにやってみると良いかと思います。
ワイヤーの長さが決まったら、アジャスターを付ける位置を決定してまた切ります。
ヘッドチューブ周りは、もともとジャグワイヤーのアジャスターが付いていました。アジャスターは両サイドからアウターで挟まれていて居る状態でアウターを取ると簡単にネジがまわってバラバラになります。
つい試してみたくてSHIMANOのアジャスターを買ってましたので、ついでに交換しました。
基本的にジャグワイヤーと同じ構造で両側からアウターで挟み込む感じでした。アジャスターの取り付け位置はあまり下の方に取り付けるとヘッドチューブと干渉して傷がつくので上の方をお勧めします。
SM-CA50は樹脂、SM-CA70はアルミだそうで耐久性などはアルミかと思いましたが、黒と柔らかさ重視で樹脂を購入しました。
これで、あとはフレーム受けに固定をすればワイヤー交換は終了です。
ちなみに写真は2つ付いてますが、リアディレイラーは調整ボルトがリアディレイラー自体についているので余計な抵抗を増やすようなアジャスターはつけず、フロントディレイラー側だけで良いかと思います。
ディレイラー調整
ディレイラー調整については何度もやってますが、書籍なり色んな方のブログでも紹介されているのでここでは割愛します。
シフトワイヤー交換のポイント
ポイントとしてはやっぱりですが
- ワイヤーが擦り切れてほつれる前に交換をする
- タイコの位置を確認してから、インナーワイヤーをディレイラーから外す
というところでしょうか。
次の記事ではブレーキのワイヤー交換について触れたいと思います。
終