ブレーキワイヤー交換は抜いて挿すだけ

2016/02/07パーツメンテナンス,安全

交換前の仮止めもしてない状態

ハンドル交換に伴ってワイヤーを全取り替えした際にブレーキワイヤーも交換したので、その内容を記事にしています。

その後、自転車の乗り換えやテクトロ→BR-5800(105)→BR-R8000(ULTEGRA)へと換装などもしているので、ブレーキワイヤーの交換に関して全体的に再編集しました。

ふと思いかえすとハンドル交換

という3つの不満というか調整が一気にできてしまって、大変でしたが非常に学ぶことが多くメリット大きかった気がしますね。

ブレーキワイヤー交換の必要性

シフトワイヤーとブレーキワイヤーは同時に買ってみると、どちらがどちらか間違えそうな不安がありますが、実際に手にしてみると色々なことが分かりました。

最も特徴的なところとしては、ワイヤーの太さがシフトよりブレーキ用の方が太いという事です。タイコの形状や大きさも違うのですが、細くて取り回しが若干無理やりなシフトワイヤーは切れやすく特にリア側のシフトワイヤーは良く使うせいもあって擦り切れていましたが、逆ブレーキワイヤーは全くの無傷。

デュアルレバーへの取り付けもブレーキワイヤーは真っすぐに無理なく固定していることもあって、そうそう切れる感じはしませんでした。

交換タイミングと注意点

ブレーキワイヤーの交換タイミングがまだ残っていてもパーツ交換やセッティングなどにより、ブレーキアウター交換の必要に迫られる場合があるかと思います。私が思いつくのは以下ですかね。

上記はブレーキだけでなくシフトワイヤーにも言えるのですが、ハンドル周りを変えるとワイヤーの必要な長さが変わるので注意が必要です。

ブレーキやハンドルの交換は最も影響が大きいと思いますが、ステム交換やハンドルの高さや角度調整、デュアルレバーの遊び調整などのいくつかの要素が重なってアウターの長さが足りなくなるということが起きると思います。この辺のことを、意識しておくと良いかと思います。

交換前、ワイヤーがきつそう

ブレーキ交換の時にワイヤーが足りずにかなり張っている状態になっています。

買ったもの

買ったものはワイヤー類と工具です。

シフトワイヤーもシャドーデザインと言われる新型リアディレイラーを使っている場合はOT-RS900という軟らかいアウターが必要だったのですが、ブレーキも同じようにSLR-EVという機構(?)のブレーキ・・・対象はBR-5800以上のブレーキなのですが、シマノのマニュアル内に記載がある通りBC-9000(DURAグレード)かBC-R680(ULTEGRAグレード)のアウターケーシングで、インナーワイヤーはポリマーコーティングされているワイヤーを使う必要があります。

参考:マニュアル デュアルピボット キャリパーブレーキ[PDF]

ここはケチらないで良いワイヤーを買うのが良いという事ですね。何を買ったら良いか良く分からないという人はとりあえずDURA-ACEかULTEGRAのセットを買っておくと良いと思います。

※BC-R680は2019/03/18時点で廃盤のようで販売されていませんでした

ちなみに、BC-9000とBC-R680はケーブル専用のグリスが塗られており、DURAグリスなどのグリスを使うと性能が劣化するので追加で塗布しない方が良いようです。

ポリマーコーティングのインナーケーブルは爪で引っかいたりすると剥がれてしまうので、なるべく丁寧にやさしく素早く・・・でもそこまで過敏にならなくても大丈夫でした。

工具は、ワイヤーカッターとピックとヤスリを買いました。

交換手順

交換手順は簡単で、シフトワイヤーのようにディレイラーを押しながらワイヤーを引っ張ってネジ締めして・・・とか、間にアジャスターを入れて・・・などないので本当に長さに気をつけて古いのから新しいのに交換をするだけになります。

最も気をつけるのはフレームの中を通るフレーム内装の場合

フレームの中をワイヤーが通る場合、インナーワイヤーとアウターケーシングをどちらも抜いてしまうとフレームの中を通す作業の難易度が上がり、非常に難しくなるそうなので注意です。

アウター交換をする場合は必ずインナーを残して、インナー交換をする場合はアウターを残すようにすると良いと思います。

インナーを抜く

インナーのキャップを外して、ブレーキからワイヤーを自由にします。

ブレーキには調整ねじが付いていると思うのですが、写真ではかなり間が空いていますが、個人的にはここは閉め切った方が良いと思います。

フロントも突っ張っている状態

アウターが足りなくなると片効きなどの不具合がでますが、長い分には邪魔にはなるけどそんなに問題は出ないと思います。インナーをブレーキから外すと、ブレーキレバーがカクカクになって引ききれる状態になります。

デュアルレバーのブレーキを引いた状況でインナーケーブルを押してあげると、タイコがブレーキレバーの間から出てきますので場所を覚えておいてください。

インナーを入れる

インナーワイヤーが抜けたら、交換用のインナーワイヤーを入れます。

この後にアウターを抜くので、通したシンナーはブレーキにはまだ固定しない状態にしておきます。

スルッと抜けてちょっと気持ちいい

アウターを抜く

アウターをブレーキ側から抜きます。

この時、リアのブレーキはフレーム内を通っている場合があるかと思います。私が乗ってたCULEBROや今のCAYOは、リアのブレーキだけフレーム内部を通るタイプで、少し抵抗がありますが引っ張ってアウターだけを抜きます。

アウターを入れる

アウターを頑張っていれます。フロントはこちらも何も問題はないと思うのですが、リアはいよいよフレーム内部を通す作業です。

内部がどういう構造か知らないため(ネットでも見つけられなかった)何となく勘でやりましたが、グリグリやってると意外に簡単に通りました。インナーが無かったら全く持って運任せな作業になりそうで考えたくないですね・・・

フレーム内は恐らくガイドが通っていることがありますが、フレーム内を通す場合はなるべく内部ではアウターが張っている状態が良いかと思います。たわんでいると走っている時に段差でフレーム内からカチカチとアウターが暴れている音がします。

STIへ挿す部分にはレールがあって分かりやすくなっている

レバーに入れる部分は、アウターをしっかり押し込んでください。

写真では奥まで入っていません。ハンドルにそわせる形でグッと押し込んでいれる事ができます。

ブレーキに固定する

インナー、アウターともに交換ができたらハンドルにはわせて固定し、ブレーキに固定をして終了です。

ブレーキの左右

日本では左が後ろのブレーキで、右が前のブレーキが一般的ですが、海外では左が前のブレーキで右が後ろのブレーキのとこも多いようです。

私は買った時から左が前になっていて、もう慣れてしまったので良いのですが個人的には日本の標準的な組み方が良いような気がします。

メリット:右利きの人は右の握力の方が強いので、右がリアブレーキであればフロントロックする確率が減る
デメリット:自転車は左側通行なため、歩道から飛び出している障害物にレバーが当たる事でブレーキが効きフロントロックする危険性がありそう

詳しくは、↓のページにまとめてあります。

良く言われるブレーキワイヤーが自然なカーブを描いて見た目が良いというのもありますけどねv