レーシングゼロは本当に硬いのか。硬いと言われる理由を紐解いてみた

2016/06/20パーツ,自転車fulcrum,ホイール,考察

レーゼロ買いました!お値段は7万円後半(消費税入れて84,000円くらい)で、今回はCEXことCycling Expressでの購入でした。5日くらいで届いた気が・・・

wiiを貰った外国人の少年のように、物凄い勢いで箱を雑にあけてレーゼロを取り出した大人

200kmくらい走ったかな?たぶんこれだけで分かったとは思ってないけど、レーシング5との違いはビシビシ感じています!

今日はレーゼロを買うに当たって大きな懸念材料になった「硬さ」について考えてみました。

レーゼロとは何?

レーゼロとはレーシングゼロ(Racing Zero)の略で、Fulcrum(フルクラム)というメーカーの最高峰ホイールです。

リムがカーボンの俗に言うカーボンホイールもありますが、私はアルミのクリンチャーを買いました!チューブレスタイプも使える2WayFitタイプだとまた少しお値段張ります。

Fulcrumの最上位グレード

Fulcrumレーシング7やレーシング5といったように、末尾に数字がついていて小さくなるほどグレードが上がり、ゼロは最上位グレードだそうです。(私はあまり詳しくありません)

このハブがすさまじく転がる。少しでも傾斜があるともう転がる転がる・・・

もともと定価が14万円ほどの価格なため、私にとっては大変高価なホイールなのですが、レーシングゼロの後継に当たるレーシングゼロナイトが発売され価格が一気に落ちたお陰で私は夢を見てポチッてしまったという危ない一物です。

ちなみにレーゼロナイトはリム面をプラズマ処理だかをしてるらしく色が黒くブレーキ性能がアップしてるそうです。付属しているそうですがブレーキシューも専用になるらしいです。

レーシングゼロのアップグレード版でレーシングゼロナイト。カンパニョーロではシャマルウルトラに対し、シャマルミレと言うように同スペックの物が出ています。

高いだけあって勿論良い物だと思うけど予算で悩むものではない

例えば初めてのホイールなるべく安く、、、と言う人は迷わずレーシング5で良いと思うんです。

参考:レーシング5についてはこちら

予算が厳しいならやめておいた方が良い。金銭感覚がだいぶ狂ってきていて、そもそもレー3で5万出すなら勿体ないからあと3万出してレーゼロ行っちゃおうとか一般人からは馬鹿だと思われる自転車の価値観に馴れてる人におすすめしたいです。

内容物はこんな感じ。CEXでの購入は外箱だけCEXだったけど後はWiggleで買うのと変わりませんでした。

私もPS4が頭をよぎりましたが、ゲームやるならその時間でチェーン掃除やポジション調整するなぁ・・・と思って5秒でPS4は候補から消えました

レーシング5がホントに良いんですもん

私はレーゼロの前はレーシング5をはいていまして、ロングライドをする時に少しでも楽になればと、ちゃんPの鉄下駄ホイールと交換したのですが改めて鉄下駄ホイールのダメ加減を知り、ダメだこの鉄下駄ホイールには戻れない!何とかしないと!と思ったのです。

本当はもう1本レーシング5でも良かったくらいなんですが、違いを体感してみたいし最高峰を知って価値基準を自分の中に持ちたかったということもありました。

気持ちだけでもベクトルは向けておかないと、情報発信してる身としては面白くないですしね(笑)

ただ、冷静に考えると私はレースでタイムを競うような乗り方でないので、シチュエーションを想像するとレーシング5から鉄下駄には戻れなくても、レーゼロからレーシング5に戻ることはできると思うんですよね。ニップルも赤でキラキラと綺麗で気持ち良いし。

レーシング5はニップルが赤いところも良い

レーシング5は私の中ではそれほどの信頼と快適性があり良いホイールなんです。逆に言うと本当は私のようなロードバイクの楽しみ方だと、そもそも『決戦』というシチュエーションが無いのでレーゼロで良かった、レーゼロでないとダメだというようなシーンがほぼ無いと言うところです。

レーゼロは硬くて膝を壊す?

そんな前置きはありつつ、レーゼロはどんなかと言うと200kmしか走っていませんが、大金を出したことへの不満は全くありませんカーボンフレームを諦めてレーゼロを買ったことすら正しい選択をしたと自信があるくらいです。

レーゼロのニップル。スポークも非常に太く、ニップルもやたらゴツイ。けど軽い!

しかし、それでも購入前は「レーゼロは硬い!」という懸念材料に非常に迷いました。

そもそも膝を壊すような硬さとは?

レビューを見ると硬くて膝がやられたとか、はくのをやめたなどと書かれているんです。

レーゼロを買うような人はきっとカーボンフレームに乗っていて、カーボンでも硬いと言われるのにアルミフレームに組み合わせたらとんでも無い硬さになるんじゃないんだろうか?

そもそも「硬い」という状態がどういった状態を指しているのか、想像できていなかったこともあり余計に不安がありました。

過去、感じたことがある踏んだ時の「硬さ」FELTのエアロタイプのカーボンロードFOCUS IZALCOに試乗した時で、この2つはトルクをかけて踏もうとしたりダンシングをしようとすると、岩を思い切り踏んづけたように太腿にガチッとした跳ね返りがあり、筋肉を傷める感じがしました。

試乗で乗ったFELTのエアロ。めちゃ硬かった印象があった

私が試乗で感じた硬さは、ニワカ知識には到底理解のできないジオメトリやシートステーの形状やクランクなど、色々組み合わせから生まれる得たいの知れない何かなのだと思っていて、アスリートではない私には乗りこなすには難しいと思っていたのですが、そうでは無く今回レーゼロについて考えた時、「高剛性=硬さ」と言われている通りであれば、単純にパワーロスの少ないガチガチの高剛性相手に必要以上の高出力をかければ身体が耐えられないのは当たり前で、ただ出力のコントロールができていないことの裏付けにしかなっていないところじゃないのか?

であれば、自分の体重や脚力を意識した適切なトルクをかければ良いんじゃないのか?と思ったんですよね。むしろ、レーシング5のような剛性が低いホイールではパワーロスに気付かず、ホイールにもフレームにも余計な負荷をかけ続けていて、しかも進まない乗り方をしていた・・・と。

この疑問を解決するために「硬い 脚にくる」でググったところ、購入に対し決定的な後押しをしてくれた記事がありました。

初心者やもっとペダリングが上手くなりたい人は、ラフな踏み方をしても脚に来ないフレームではなく、ガチガチの高剛性フレームにペダリングの駄目出しをしてもらう事をお勧めします。

『硬いフレームは脚に来る』の真実 – ロングライダース

ロングライダースさん・・・(感謝)

試乗で感じるフレームの硬さの謎と、適切な出力で踏んで回すこと

レーゼロで最初に凄いと思ったポイントは30kmまでの加速の速さです。

初めてはいた時の最初のひと踏みは正直に言うと「おもっ!」という、硬いどころか重いといったネガティブな印象がありました。

しかし500mほど走った後の信号待ちのリスタート時、最近やっている体重で乗るだけの踏まないダンシングをしてみたら、一気にペダルがスコーンと真下まで落ちて、下りでギアの選択を間違えたような空回りするような感触があり焦りました。

何だこれ、すげぇ、、、

その後も踏み脚は落とすだけで、引き足がマイナスにならないように注意するだけで全くホイールからの跳ね返りは感じずあっという間に30kmを突破する加速力。

レーシング5では、27km/hくらいからじりじりと35km/hくらいまで上げていく感覚だったため異常な感覚を味わい、シッティングでのケイデンスを見ると95rpmを超えてる状態に・・・。

最初の重たく感じた感覚は何だったのか、無駄に脚がまわってしまうくらいのとんでもない軽さでした。

Twitterで教えてもらったのはきっとこんな感じのことなのだと思います。

そして、最初に感じた重さは新しいホイールが届いて気持ちが先走っていたこと必要以上に踏み込んでしまっていた結果なんだと思います。

そう考えたら繋がったのが、FELTのエアロカーボンやIZALCOが硬く重く感じた理由。

本当は最適なパワーで回せば非常にパワーロスの無い高性能フレームなのに試乗会などの狭いコースで且つなかなか乗れない高級フレームをつい踏んでスピードを出してみたくなる心理は今回のレーゼロと似ていて、単純に不適切な踏み方のせいでフレーム剛性に身体が跳ね返された結果「硬くて重くて回らない」という印象を持ってしまってたのではないかと思うようになりました。

全く硬さは感じない

200kmほどしか乗ってないですが、レーシング5と比較して乗ってて硬さを感じることはなくなりました

ひょっとしたらカーボンフレームの方がアルミフレームより逆に硬さを感じやすいなどといったことはあるかもしれません。

人それぞれ乗り方があるとは思うので万人に合うなどとは思いませんが、踏まないで楽に走る人にはオススメなんじゃないかと思います。

レーゼロは硬くて突き上げがある?

もう一つの硬さ。これも正直なところ、体感では私は分かりません。

手のひらは・・・どうだろう、レーシング5に比べてちょっと痛いかなぁ?まぁでも分かんないですね。

正直なところ、交換してからはハンドルに対しての振動もレーシング5と比較して少なくなったような感覚がありました。

硬いのであれば振動は少ないだろうし、段差に関しては突き上げはあるかと思いますがタイヤの空気圧で調整する方が効果がある気がします。

突き上げで怖いのは尻?腰?腕?

そもそもレーゼロが固くて突き上げがあってキツイ・・・というのは、どの部分に痛みや疲労がたまって行くのかというところです。

私が300kmや400kmといったロングライドをせず、せいぜい行っても200kmくらいなのでそれ以上となると話は別ですが、突き上げでどこかに痛みが出る理由がホイールなのだとすると、ペダルに固定されている膝な気がします。

尻や腰へ突き上げの痛みが来るのであれば、それは段差で腰をあげられていないことに問題がある気がしてしまいますよね。

また、これはたまたまタイミングがあってラッキーだったんですが、バイシクルセオで受けたSHIMANOのバイクフィッティングの結果を見てポジション調整をしたら、全体的に楽に乗れるようになったことも影響としては大きかったと思います。

ホイールの剛性アップによって痛みが出るのなら逆にそれをセンサーに利用してポジション調整をできたりするかもですね。

レーゼロ購入のまとめ

硬いということは無く非常に信頼性があって良い買い物をしたと思っています。

レーゼロをはいたCULEBRO。ホイール単体で見るとゴツイのにこうやってみると意外に華奢

ただし、先にも書いた通り私のような使い方だったら無理して買う必要はなくレーシング5で十分だと今でも思っています。本当にニップル綺麗で気分良いし、扁平スポークだし、グラフィックもレーシングシリーズでは一番好き(笑)

今のところ、レーゼロの最も楽しい瞬間は下ハンを持って軽くダンシングをしてる時ですかね。

レーシング5の時のようにグワッグワッと進まずに、スワァーサーッと進んでいきます。横のブレが無いビタッと直線に進んでいく感じも剛性からかと思います。

硬さなど色々言われて居ますがストレートにただ素晴らしい気持ち良いホイールだと思いました。

買えるところ

Wiggleが早々に無くなってCyclingExpressで買いましたが、ここも在庫切れになったようです。

▼私が買ったFulcrum Racing Zeroのページ
CyclingExpress – Fulcrum Racing Zero Clincher Road Wheelset

一応、Amazon張っておきます。

好みの違いもありますが、同等のスペックでカンパニョーロのShamalが安いので張っておきます。

▼レーゼロと同スペックのShamal Ultra
Wiggle – Campagnolo – Shamal Ultra Mega G3 クリンチャーホイールセット

▼レーゼロ ナイトと同スペックのShamal Mille こっちの方がコスパ高い!
Wiggle – Campagnolo – Shamal Mille アロイクリンチャーホイールセット