SPD-SLシューズをやめてSPDシューズにしました
ロードバイク用のペダルにSPD-SLを使っていたのですが、つい最近歩きやすさの点で持ってる自転車全てをSPDペダルに変更しました。
SPD-SLペダルは言ってしまうと凄くカッコイイ!アスリートそのもの!といったような印象面で非常に魅力的ですが、性能面ではSPDとの違いを気にするほどシリアスな乗り方をしていなかったので、使い勝手を優先しました。
※ちなみに、SPDはSHIMANO PEDALING DYNAMICSの意味らしく、SPD-SLはSHIMANO PEDALING DYNAMICS SUPER LIGHTだそうです。
性能面での差は、安心感くらい
「SPD-SLペダルは面で踏み、SPDペダルは点で踏む」などと言います。性能面で差があるように言われがちですが、私には今のところその差がありません。
踏み足は全く問題ない
踏み足は全く問題を感じていません。これはペダリングモニタを使っていても数字に影響は出ていません。(恐らくプロであれば出るんだと思います)
まぁパワーもペダリング効率もヘボヘボなので、その程度であればと言うことですね。
引き足はシューズの性能に影響を受け、精神的にやや不安になる
使っていてSPDペダルが性能面で影響があると感じたのはヒルクライム時です。
登坂時の引き足を使用する際にSPD-SLは面のため靴全体が引っ張られるのに対し、点で引っ張られるSPDはペダルから外れてしまうのではないか?という精神面での不安を感じることがあります。
1度も外れたことは無いので、回数をこなせばこの不安はなくなる可能性もあるかも知れません。最初からSPDを使っていれば良いのかも?
また、引き足時のパワーロスは恐らくシューズに依存すると思います。特に布と紐の柔らかいシューズはシューズ自体のたわみが大きいので、影響を受けやすいと思います。
高野山をSPD-SLとSPDでそれぞれ登った経験ですが、シューズが堅めだったからか影響は感じませんでした。
ペダルの見た目が良い
これは蛇足且つ個人的な美的感覚ですが、今となっては私が使っているPD-M520というタイプの方がカッコイイと思っています。
SPD-SLは何だか空を飛びそうなスポーティな形状をしているように思いますが、SPDはこれのどこがペダルなんだ?というメカメカしい形状をしていて、私はこれを見るたびに映画の「リアルスティール」を連想してしまいます。(シナリオはSPEED PLAYをSPDが倒すストーリーでしょうか(笑))
このサムネイル、もうSPDペダルにしか見えないんですけども・・・
他のペダルと比べたSPDペダルのメリット
SPDペダルのメリットは言うまでも無く歩きやすいところだと思います。強いて言えばというところですが、幾つか列挙します。
言うまでもなく歩きやすい
SPDシューズのメリットはとにかくここです。
私はSPD-SLでも色んな人が言うほど(ペンギン歩き)歩くのに支障があるとは思っていません。
しかし、やはり滑りやすいのは言うまでもないし、何よりクリートカバーを持ち歩いたり、つけたり、手が汚れるのがストレスでした。
そのちょっとしたストレスがSPDシューズではほぼ無いのが良いところです。そりゃスニーカーに比べれば歩きにくいかもしれませんが、遠征時に市街地を闊歩しても全く問題ない性能を持っています。
ラーメン好きは間違いなくSPDシューズの方がおすすめです。ラーメン屋の店内で滑って転ぶのは悲惨ですw
見た目が良いモデルが増えてカジュアルに使えるようになった
SPDペダルに変えた大きな理由に、見た目が良いシューズが発売された!ということがあります。
歩きやすいとは言え、3年ほど前は見た目が良いSPDシューズは非常に高価で手が出しにくく、お手頃なラインアップはマウンテンバイク用のド派手でゴツいタイプが多い印象でした。
しかし、SHIMANOのRT4とRT5というシューズは実売1万円のところもあるくらい安価で非常にお洒落。「ジョギングした帰りですか?」みたいにド派手な運動靴といった印象にならないところも非常に素敵です。
ロードバイクだけでなく、グラベルロードやミニベロを普段使いで乗ってますが、ジーパンライドが気軽にできるところがとても優秀です。
SHIMANOのこの2つのモデルに至っては、RT4の紐タイプとRT5のベルクロタイプのみでBOAシステムのモデルは無いですが、個人的にはベルクロの方が圧迫度合いの調整に優れていると思っているので、ビンディングペダルデビューする人には文句なく勧めたいモデルです。
お洒落度合いで言えば欲しくなるので見ないようにしていますが、ビットリアやGIRO、フィジークなどは普段ばきでもお洒落なくらいです。
この辺のラインアップはお洒落店舗の代表格、TOKYO WHEELさんのリンクを貼って丸投げしておきます。(おなしゃす!)
クリートの消耗が少ない
ガシガシ歩いていますが、SPDのクリートは消耗している気配がありません。勿論消耗するので、いつかは交換する必要があるのですが、SPD-SLに比べると非常に減りが遅いです。
自転車はなるべく消耗品費を抑えたいので「本当はLOOKのペダルが良い」とか「TIME(MAVIC)のペダルを試してみたい」と思っているのに、クリートの消耗が早いため手が出せず、SHIMANOに行く人も多いと思うのですが、それでも何か月かに1度は2,000円くらいの出費でクリートを交換しているかと思います。
歩かなくて、停車時に左脚をついているだけでもかなり削れますからね。また、減ってきた時に買い足すのがちょっとしたことだけど面倒臭いんですよね~。交換時も前のセッティングになるようにテープを貼ってバミってから再取り付けなんてなかなか面倒です。
その細かいストレスから解放されるのは本当に大きいと思います。
※SPDのクリートはシングルとマルチというのがあり、外し方が違います。PD-M520にはシングルが入っていたので、これを知らないで使っていると危ない目に合うかもしれません。
キャッチが非常に楽
SPD-SLとの違いでとにかくキャッチが楽なところも良いですね。PD-M520は両面どちらでもクリートがハマるので、どちらが表かを探る必要が無く「あれ、ハマったかな?ハマってないかな?」と迷うことがありません。
いや、別に迷っても良いんですけど、SPD-SLペダルでの迷いってハマったと思って踏み込んだらハマって無くて脛をペダルに強打且つサドルに股間を押し付けてめちゃ痛くて無様な思いをするあの行為がしんどい訳じゃないですか。
その心配がSPDペダルにすると、本当に無くなったんですよね。(SPDペダルじゃないですが、クランクブラザーズのペダルは両面どころか4面らしく、もっとストレス無いようですけど。)
また、リリースも非常に楽です。SPD-SLはPD-R550などのモデルはバネが軟らかくリリースが楽になっているらしいですが、105以上のグレードはバネが硬く思わぬ時の立ちごけのリスクも高くなります。
他のペダルと比べたSPDペダルのデメリット
ここまでベタ褒めしていますが、SPDペダルにもいくつかデメリットを感じるところもあるので紹介しておこうと思います。
クリートの調整が難しい
人によっては気にならないところかと思いますが、クリートが小さく2点で止めているので調整がシビアです。ちょっとしかずらしていないつもりが、ガニ股や内股になりやすい傾向がありました。
また、クリートに凹凸がありシューズとの接触部に食い込むことで固定力を高めているので何度も付け直すというのにも限界がありそうです。今のところ10回程度やってますが問題無し。
シューズが重たい傾向にある
先のRT5に関してはそこまででも無いと思ってますが、それでも軽量なSPD-SL用のシューズに比べたら重めです。
だいたいSPDのシューズは320gくらいで、SPD-SLは250gくらいかと思います。
またRT4、RT5やスニーカータイプではなく、スポーティなタイプだとMTBモデルになるのでソールがごつい分なのか重い傾向にあるようです。
ぬかるんだ土の上でも歩きやすいのは良いですが、ロードバイクでの使用では不要なため重量を考えて購入する必要があります。
MTB用のを敬遠してしまうのは、なんだか重くて疲れそうって感じてしまうというのもありました。
クリートで床を削ることがある
SPD-SLシューズで大理石のようなツルツルな床に入ろうとすると施設の人に「スパイクはやめてください」と怒られることがありますが、SPDシューズは鉄のクリートで床をゴリッと削る可能性があります。
何でか分からないのですが、レンガなどのザラザラした地面を歩くと「ガリッガリッ」と音を立てて、1cmほどの削った後が付きます。ツルツルの床は大丈夫なので、これは注意が必要です。
まとめ
まだまだたくさん書きたいことはあるのですが、SPD-SLからSPDに変更した分かったことや感じたことに主眼を置いて書いてみました。
やはり自転車を降りた際の機動力が魅力的です。そして、自転車に乗ってる際の性能差がそれほど無いと言うのも良いところでした。
SPD-SLはやはりレースに出るなどの場合は良いのかも知れませんが、幅広い用途で使用するという場合はSPDという選択が大いにありだと感じてます。
終