自転車界隈にもオンラインサロンは良いのでは?

与太話トレーニング,考察

コロナの影響で自粛ムードになっています。

家に居ながらにストレスを発散する、なるべく楽しむということに関して工夫することが重要になっていると考えています。

その中で更に専門的な知識を欲しがっている人達がいたとしたら、有識者の知識を提供すればもっと有意義にこの時間を過ごせるのではないかと思いました。

その知識の提供方法は何が適しているかなぁ?と考えたらオンラインサロンが適しているのでは?と感じました。

自転車有識者がオンラインサロンを始めるのは良いのではないか

今後、コロナの収束にはどのくらいの時間がかかるかは分かりませんが、逆に自転車乗りにとっては基礎体力を高めたり、なかなかちゃんと学ぶ機会が作りにくいライドに必要な知識を蓄えるのには今こそ適している時期なんじゃないか?と感じました。

オンラインサロンで何をするのか

ざっくりと考えてどんなサロンが適しているかというところで、2パターン思いつきました。

1つ目は走力を上げるためのパワートレーニングについて

  • パワートレーニングの指導
  • 簡易的なフォームのチェックや指導
  • グループでローラーのトレーニング
  • Facebook等の非公式グループでのノウハウの提供
  • パワートレーニングのメニュー組み
  • 筋トレドリルの紹介とグループでのトレーニング
  • オンライン対談(飲み会なども可)

もう1つはフィットネスに関するコンテンツ(例えばヨガ)

  • 週に数回のヨガスクール
  • ヨガのメニュー紹介
  • Facebook等の非公式グループでのノウハウの提供
  • 体重管理や食事などの管理
  • 自転車に役立つトレーニング

など。ヨガはやったこと無いのであんまり具体的ではないのですが、自転車乗りはただの筋トレやフィットネスではなく「自転車乗りならでは」という要素が好きな人が多いように感じているので、小さなことに見えますが差別化はできると感じています。

ざっと並べてみましたが、これだけのコンテンツがあれば結構忙しくて、ボリュームとしては十分だと思います。

既にこういったサービスをリアルな場所でやっている人であれば、機材を揃えてオンライン向けに提供手段を調整すれば良いだけなのでそんなに難しくないように思います。

オンラインサロンのメリットと実施イメージ

競技やFeelCycle、ジムなどでトレーニングをしたことがある人なら、誰かが近くで追い込んでくれることが一人でトレーニングをするよりもいかに効果的なことかが分かると思います。

ユーザーメリットとしてですが、私個人ではここがオンラインサロンに感じる一番の魅力です。

例えば書籍を出したり、ネットで動画を公開しても、その内容を愚直にやる人は殆ど居ないかと思います。また効果的なやり方ができていない場合もあって、半信半疑のままいつの間にかやめてしまうということもかなりの場合であると思います。

それがオンラインサロン上でちょっとしたTIPSを交えながらLIVE配信を通じて同じ時間を共有してやるとなると、継続して取り組むことができ効果測定もしやすくなるはずです。

ユーザー側にとってはこのトレーナーの質が高く、費用が安いというのが最も理想的なのですが、リアルと違ってオンラインだと「1:N(多数)」が作りやすいため、リアルでやるより費用は下げやすくなり、参加のハードルもリアルよりかなり下がるはずです。勿論、遠方の方が参加しやすいところも大きなメリットです。

また、最近パワーメーターがかなり一般化したことがあると思います。その中で恐らく需要が高いのが「パワートレーニングのメニュー選びとメニュー作り」だと思います。

こういったノウハウのTIPSはLIVE動画でも良いとは思いますが、ベースの考え方は動画で説明よりFacebookの非公開グループ内でディスカッションするのが良いと思います。むしろ、メニュー作りはマンツーマンのサービスでやるには時間がかかり過ぎるので、1:Nに対してTIPSを展開する方が効率が良い場合もあると思います。

同じようなことを無料の動画サービスでやってる人もいますが、実際にコミュニケーションを取りながらここまで踏み込んだことをしている人は居ないため、質の高いサービスという意味ではオンラインサロン向きであると思います。(無料サービスは娯楽の側面が強いので、質を上げると人が放れていくこともあります)

オンラインサロンのメニューで満足できなくなった人にはプレミアムサービスの位置づけで料金の高いマンツーマンサービスを用意しても良いかも知れません。

ヨガの方は私は全く分からないので、パワートレーニング目線での話になりましたが、これだけでかなりのコンテンツボリュームになると思います。

どういう人が向いているか

じゃあどういう人が向いているかと言うと、これはもう言わずともがなですが、雑誌やSNSなどで名前が売れている専門の方ですよね。居ますよね、あの方とかあの方とか。フワッと考えても数名は思い当たります。

要するに、サービスの質も重要なのですが、新しいサービスを始めてそのことに魅力を感じて参加するのではなく、そもそも居るフォロワーに対してサービス化するという考えです。いきなり無名の人がサロンをやったって上手くいかないと思います。

パワートレーニングに関するサロンで、価格が月額5,000円未満であの人がやり始めたら私は入ります。

具体的な実施について

私はオンラインサロンを運営したことは無いのですが、もし私がやるとしたらコンテンツ以外に幾つか検討しておいた方が良いことがあるなと思っています。

必要そうなもの

一番難しいのは会員管理と利益率かなと思います。その点で既に何か会員サービスをやられてる方が居たらその仕組みを継続して使うのが良いかと思います。

  • コンテンツとユーザー目線でのメリットの提示(超重要)
  • 会費の決済システム(会員の管理方法の検討)
  • Facebookグループの作成
  • 大まかな運用ルールの策定(コンテンツ案、会員との距離感、トラブルとの付き合い方なども)
  • LIVE配信の機材(PCとカメラ)
  • 撮影スタジオ(自宅でも良いけど、プロ感のある見た目と使い勝手が重要)

など。

最初は少し調べないといけないかもですが、ただ、やっぱりスピード勝負だと思うので、100点満点じゃなくても60~70点くらいで妥協して始めるということが重要なんじゃないかと感じます。

今、在宅勤務が多くなり、ミーティングは殆どビデオ会議になっています。コロナが明けた頃には会えるのに多分会議はビデオ会議が殆どになっていると思います。であれば、リアルなサービスも当然同様になっていると思います。

どうせやらないといけないなら、今からやっちゃった方がメリットは大きいはずです。

過去の事例

自転車に関するスポーツはオンラインサロンに合っていると思うのに、何でサロンを見かけたり耳にしないんだろうと思ってググってみたんですが、既に昨年存在していました。・・・が、リンク先をたどってみたらページが無くなっていて、既に終了していたみたいです。

まぁただ内容を探ってみたのですが、何を提供してくれるサロンなのか全然分からず参加側のメリットが分かりにくく、今まであった読み物メディアとの違いが良く分かりませんでした。

本当に個人的な意見なんですけど、講師陣が3人も居ることで、1人だけにしか興味無いのに他の人は一体だれ?凄いって言われても・・・というように満足感も分散する気がするんです。

いや、例えば日本のプロチームのオンラインサロンがあって、選手が交代交代で講師やってくれるって言ったらそりゃチームのファンには良いかもしれないですが、ジャンルの違う人が毎回出てきても・・・という感じしないですかね。

なので、講師は1人コンテンツとユーザーへのメリットを明確に提示する、この2点が必須だと思います。

個人的に思う自粛について

話は変わりますが、何で突然こんなエントリーを書いたのかと言うと、外に出ることが良いのか悪いのか様々な意見が飛び交っていますが、個人的には「分からないなら家に籠っているのが良いのでは?」と思っています。

重要なのは自身で考えて自分の行動を決定することだと思っています。また、一番良くないのは人に対して呼びかけること。

ソーシャルディスタンスを守れば外に出て良いんだからと個人で解釈するのは良いとしても「ソロならOKなので積極的に外に出ましょう」はかなり違和感あるし、逆に「自粛しろ!」と指摘するのもなと。

ただ例外があって、個人的に良いと思ってる呼びかけは「自宅にいる時でもできる楽しく時間を過ごす方法を紹介する」ことです。それがZwiftだったり、筋トレだったり、映画鑑賞、音楽、ゲーム、料理だったりするんじゃないかなと思います。

この考えを元にすると、自転車メディアのやることは3密を守ってライドしようという情報発信よりも、メディアの繋がりを使って講師になりえる人に声をかけ、オンラインサロン構築の手伝いをしてあげることじゃないかと思います。

InstagramやYoutubeのライブ配信で「見て楽しむもの」やZwiftのミートアップを使って「疑似体験」をするのも良いですが、もう一歩踏み込んで「成長する満足感」を得られるものを提供することこそ、スポーツを生業とする人だからこそできることなんじゃないかと思います。

スポーツ選手やコーチはその知識を持っていてファンを持っているので、会員の管理やプラットフォームの使い方、LIVE配信の機材などで立ち上げや運営のサポートをする。

そういうことが今できるポジティブな取り組みじゃないかと個人的には思います。まぁ一人5000円だと100人集まっても50万の売り上げにしかならないですけど。

それでもいつまで続くか分からないこの自粛には大きな金額だし、また人と一緒に走れない現実の中で、オンライン上だとしてもコミュニティで情報交換をし、自身の中でも成長の目標に向けて切磋琢磨できることは生きる活力につながるんじゃないかと思うんです。

 

もともと2月頃から3月の後半頃にかけて、自転車屋は今後どうやって生き残っていくかということを考えて記事を書いてた途中だったのですが、今のタイミングだとなかなか自転車屋さんがモチベーション上げるのは難しそうですよね。

ただ、オンラインサロンにしても自転車屋さんにしても、自転車界隈はスペシャやTREKのような巨大メーカーじゃない限り広告費を大きく使ってリーチしていくのではなく、人同士の繋がりを上手く育てていくことが重要なんだろうなと思っています。

あっ、ちなみに今のところ自転車界隈でお手伝いをさせてもらうことが稀にありますが、お金は貰ってません。もし何かあればTwitterで連絡くださいw

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