ロードバイクのブラケットまでのリーチを計算する表を作ってみた

2018/05/03自転車うんちく,ジオメトリ,考察

以前にハンドルまでの距離が遠い謎を自分なりに解明したくてジオメトリからヘッドチューブトップまで計算するEXCEL表を作ってみたのですが、折角なのでブラケットまでの距離を計算できるようにしました。

リーチ計算の概要イメージ スペーサー、ステム、ハンドルも考慮してみました

前回作ったものからの大きな違いは、スペーサー、ステムの高さ、ステムの角度、ハンドルのリーチ(ブラケットの取り付け位置)の情報を入れられるようにしたところです。

これによって、より自分の環境に近しい情報が入れることができマニア度が上がった感じがすることにより、自己満足度が格段に向上したはずです(笑)

Googleスプレッドシート:ジオメトリ リーチ計算表 Ver. 2.1

2018/05/04 14:25 Nセットバックの数式が間違えて居たので修正しました

リーチ計算表とは

なるべくジオメトリやパーツなどの情報を入力し、ハンドルブラケットまでの距離(リーチ)を算出できるようにしたエクセル表です。

中身は単なる算数なので難しいことはしてないのですが、色々ややこしくて間違えている可能性はあります。・・・あんまり得意ではないのでw

今回のこういったデータの作成は自身の理解を深めるためであり、Blogを通じて情報発信をしているライフスタイルでもあり、自分が考えたことにより誰かが楽しんでくれることに期待を込めたことも半分ずつあります。なのでこれを通じて新たな気付きがあると幸いです。

感覚で乗る人やそれぞれの理論が既にある人はそもそも必要ないし役に立たないし時間の無駄なので、今すぐブラウザを閉じることをオススメしますw

この表に関するポジション出しの基本的な考え方

この表のリーチはBBをベースに考えています。正確にはペダルです。

私はポジション出しで最初にやることはサドルの位置を決めることだと思っています。まずはだいたいサドルの高さを調整した後は、ペダルを3時の位置にした時にペダル軸と膝の皿の骨が自然と垂直に結ぶところになるようにサドルの前後位置を合わせます。

なので、バイクが変わっても同じ長さのクランクを使ってる場合は、BBとサドルの位置関係はどの自転車でも同様になるはずです。

となると、後はハンドルまでの距離ということになるという感じです。

↓ちょうど同じ考え方のブログがあったので参考に貼らせてもらいます。

ちなみにサドルの先端から測る考え方でBBから先端までの距離を後退幅と言う呼び方でポジション出しで良く使うことがありますが、この表では使っていません。

サドルは基本的に座った位置から先端の飛び出る量がほぼ決まってるそうで、どのサドルでもだいたいBBから後退幅が一定になるようなのですが、どうもSMPやfabricや、Selle Royalなど様々なサドルを使ってみたところ、私の経験上ではあまり一定にならなかったのが理由です。そのためサドルの後退幅は見ないようにしています。

フィジークアンタレスは借り物ですが、他に現在使ってるサドルが3つ・・・

ポジションは体の大きさや関節の柔らかさ、各関節の長さなどに影響を受けるので今回の表に関してはそういった不確かな情報を排除したものなので、ポジション出しに活用する場合はこういった不確かな部分は別途十分考慮する必要があります。

リーチ計算表の使い方とちょっとしたTIPS

使い方はスプレッドシートを自分のPCかGoogleDriveにコピーして編集可能にしてEXCELやスプレッドシートで、赤いセルの欄を入力します。

使い方

  1. まずは以下のリンクにアクセスし、「ファイル」から「コピーを作成」か「形式を指定してダウンロード」などでファイルをコピーします。
    Googleスプレッドシート:ジオメトリ リーチ計算表 Ver. 2.1
  2. ファイルをEXCELやスプレッドシートで開いたら、「メモ」の欄と赤いセルを入力していきます。メモはメーカーや車種、サイズを入力しておくと後でどの車種か分かりやすくて良いかと思います。赤いセルのサドル高は、BBからサドルの座面までの距離をメジャーなどで測ります。分からない人は「むねさだブログ」←こちらのブログなどを参考にすると良いかと思います。
  3. ジオメトリは各メーカーのサイトに行けば載って居るのでそこからデータを参照して表に入れていきます。
  4. スペーサー、ステム、ハンドルなどの長さを測って入力します。

ちょっとしたTIPS

メーカーが公開しているジオメトリの数値以外のステムやスペーサーなどは基本的にメジャーなどで測ります。

サドル高について

サドル高はBBの中心からシートチューブを一直線に線を引いたサドルの上辺までになり、この線とサドル上辺の交差するポイントをこの表では便宜上支点と呼んでいます。

ステムの長さとアングルについて

ステムの長さは画像のように測ります。アングルに関してはどこかに書かれていることが多く、分からない場合はメーカーサイトに行くと載っていることが多いです。

ステムのスペックについて

ステムはセンター(芯)から計測しているので、EXCEL内では高さを単純に半分にして計算しています。

角度については、EXCEL表では、画像のように下向きの場合を正(+)で、逆の上向きを負(-)で計算します。上向きで使っている場合は「-10」というようにし、単位は「度(°)」で入力します。

ハンドル幅とハンドルリーチについて

ハンドルの数値はSTIレバーなどのブラケットを取り付ける部分までの距離で測ります。

ハンドルリーチなど

幅はハンドルのC-C(芯-芯)で測り、リーチはメーカー公式のスペックではなくSTIレバーのブラケット、要するに実際に手を置く部分など測りたい場所で計算します。

ハンドルのアングルに関しては今回は水平の扱いにしています。

メモ欄について

メモの欄はメーカーや車種、サイズをメモ代わりに入れると整理できて良いかなという単なるメモで計算になんら変化はありません。

サドル先端からのリーチの算出について

サドルの先端からリーチを知りたい場合は、2通りの方法で計算することができます。

  1. サドルの支点からサドルの先端までの長さを測り、「D リーチ」から減算する
    例えば、FOCUS CAYO 2016モデルはリーチが390mmなのですが、自分の自転車のサドルの支点からサドル先端までの長さを測ったら180mmだったとします。その場合、「D リーチ」には「390-180」で「210」を入れると「S」「U」にそれぞれサドルの先端からのリーチが算出されます。
  2. サドルの後退幅を「M BBからやぐらまでの水平距離」に入力する
    サドルの後退幅が分かっている場合は、「M BBからやぐらまでの水平距離」に直接入力することで、「S」「U」にそれぞれのリーチが算出されます。

要望や改変、再配布について

この表がどのくらい需要があるのかは分かりませんが、私自身は面白いと思って作っていて、前回作った表では試乗会に行くたびに気になるフレームのジオメトリを一気に入力して見比べてはニヤニヤしていました。

もし、間違いを見つけたり需要があるようでしたら連絡を頂ければ対応は可能です。

要望について

もし「サドル先端からのリーチを計算できるようにして欲しい」、「ハンドル角度も入れて欲しい」などあればある程度は対応します。

また、どなたかメーカーのジオメトリ表を作って更新しているなどあれば、教えて頂ければプルダウンで自動的に読み込まれるようになどVer.UPしたいです。

要望の連絡はTwitterが助かりますが、Twitterをやってない人や何らかの理由でTwitterが嫌な方はコメント欄でお願いします。

Twitter:ぶりおにーる @roi_jpn

改変と再配布について

なるべく改変しやすいように作っているので、逆に手を加えずに元ファイルを再配布はやめていただきたいです。

改変については自由にしていただいて構わず、改変したものに関しては配布いただいても構いません。Copyright表記なども不要です。

改変したものに関しては特にチェックはしませんが、

  • レイアウトを変更する
  • 計算式や入力項目を変更する
  • 項目名を変更する
  • 見た目にデザイン要素を追加する

上記のようなものだと嬉しいです。

 

Googleスプレッドシート:ジオメトリ リーチ計算表 Ver. 2.0

2018/05/04 14:25 Nセットバックの数式が間違えて居たので修正しました