実際使うと更に謎が深まる激安スポーツ用品デカトロンに行ってみた

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今年の5月に幕張店がオープンしたデカトロン。自転車メディアなどでチラホラ見ていたのですが、イマイチ実態が掴めずというか期待をしていなかったので近くを通ってもスルーしていました。

そんなデカトロンですが、つい先日行ったところ随分印象が変わったので紹介したいと思います。

通販商品を見て行く気に

ちょっと前置きなんですが、正直なところヨーロッパの大型店は広い店内を歩き回ったものの、欲しいものが見当たらず疲れて帰ってくるという印象がありまして、行く気にならなかったんですよね。

それがたまたま冬用のサイクルウェアを探していた時に良い感じのジャージがショッピング広告で出てきて、「これは!!(結構良いんじゃ?)」と実店舗に行くことにしたんです。

まぁデカトロンの通販は在庫が全然ないのでひょっとしたら実店舗への誘導で使ってるんですかね。だとしたらまんまと引っかかりました(笑)

デカトロンの印象

ということで行ってきました。デカトロンの特徴は独自のデザイン性を持った大型スポーツ用品店という感じかなと思います。行く前はスポーツ用品を扱うIKEAというつもりで行ったのですが、どちらかと言うとNIKEやアディダスのようなブランドの大型店という印象になりました。

雰囲気はイオンなどの大型テナント、扱う商品は独自ブランド

店舗はとても広々としていて、壁の無いワンフロアに丸々商品が陳列してあるまさにスーパーマーケットのイオンっぽいのテナントという感じです。

デカトロン 自転車コーナー

イオンと違うのは様々なメーカーやブランドが陳列されているのではなく、デカトロンのオリジナルブランドのみを取り扱うところです。その点でNIKEやアディダスのような感じではあります。

ただ、デカトロンの中でもジャンルごとにブランドがあり、例えばランはジョギングやマラソン、トレランというように細分化されKALENJI(カレンジ)、KIPRUN(キプラン)、EVADICT(エヴァディクト)、キャンプやハイクなどはQUECHUA (ケシュア)、ウィンタースポーツはWEDZE (ウェッゼ) といったブランド展開がされています。

そんな中、自転車はメインのラインにBtwin(ビトウィン)、スポーツライン(かな?)にVan Rysel(ヴァンリーゼル)、Triban(トリバン)といったブランド展開がされているようです。

独自ブランドが展開する独自のアイディア

デカトロン自体の紹介はこのくらいにして、実際に見た商品について。

ぶっちゃけて、海外の大型店舗って品質とデザインは微妙なものが多いじゃないですか?正直期待していなかったんですが、幾つかウェアを見て印象が変わりました。

機能面でのデザインアイディア

これ、レディースで胸のところの反射素材の使い方もかっこ良く見た目も好きなんですが、ビックリしたのはこのサイドポケット。

Twitterでフランス在住のエイボンさんに事前に教えて貰っていたものの「サイドポケット?はて?」と思っていました。それが、実物を見て驚きました。まさかこんなにちゃんとサイドポケットがついてるなんて!(笑)

素晴らしいのがデザイン的に野暮ったくないんですよね。

私、ポケット好きでゴチャゴチャしたデザインが好きなんですが、ただ総じて野暮ったくなりやすい。でもこのジャケットはバックパックのサイドポケットのようなかなりちゃんとしたポケットがついているのにパッと見で分からないくらいのデザイン性、ポケットがちゃんとアクセントになっていて面白味があるんですよね。

これは凄い!!かなりヒットです!

そしてたまたま隣にあったレディースのビブ、、、女性物なのでじっくり見れませんでしたが、このジッパーのライン、新しくないですか?かなり驚きです。

デカトロン レディースビブのタグ

色々ウェアを見てきてはいますが、素材でのテクノロジー、グラフィックやシルエットなどのデザインといったことではない、それ以外でのアパレル的な機能でアイディアが盛り込まれたウェアは初めて見た気がしました。

薄手だけどデザイン性が高いウィンドブレーカー

ウィンドブレーカーも厚手のものから薄手のものまでありますが、薄手のものはちゃんと小さく畳んでポーチに入れられるようになってました。凄いのはそんなに薄手なのにちゃんと反射板がついててデザインされていること。そして価格も3,000円くらいと安い!

品質とスポーツ要素

肝心のスポーツ要素ですが、実際に使ってみた結果、特に問題はありませんでした。

普通、安い商品は何かしら問題があるのが普通で第一印象とは違って使えないというものが多く、特に秋冬用のアイテムでは通気性が悪く湿気がこもり汗に繋がるということがまぁまぁあると思います。

今回買ったウェアを例にその辺りについて考えてみました。

購入した防風素材付きのジャージ

ちなみに今回の商品はインシュレーション(ダウンが使われた防寒素材)ではないものの防風のためにナイロンが使われている点から、ジャンルとしてはハズレを引く可能性高めの危険な部類のアイテムで、むしろ買って失敗したという失敗談をツイートする可能性も考慮してたくらいでした。

しかし、実際に走るとウェアの中は徐々に暖かくなっていったものの、湿気がこもるようなことは無く汗につながるようなことは全くありませんでした。

これは凄いです。これが6,000円代で買えてしまうのは異常なんじゃないですかね。

また、低価格の商品は細かいところで価格が抑えてあって、例えばウエスト部分に滑り止めなどはその分かりやすい例かと思います。しかし、ウエスト部分のゴムは勿論、胸部分のベンチレーション用のジッパー、ポケットのジッパー付きでの2重構造、ポケット裏に別素材を使った換気機能などなど。とても凝った作りになっています。

レースに出るような人なら違うかも知れないですが、カジュアルにサイクリングする人には全く問題無いかと思います。

デカトロンの良いところ微妙なところ

商品の品質自体は先に触れたとおり良いと思います。じゃあ全部が満足かと言えば一応引っかかったところはありました。

目的別のラインアップは網羅しているがバリエーションと在庫が少ない

ラインアップが結構特殊と言うか徹底しています。

どういうことかと言うと、例えば
ジャージ:半そで、長袖、冬用、裏起毛、防風
アウター:薄手のアウター、極寒アウター
羽織る系:ウィンドブレーカー、レインウェア
レーパン:膝丈レーパン、タイツ、ビブ
キャップ:オールシーズン、冬用
グローブ:指切り、パッド無し、フルフィンガー、冬用、極寒仕様
シューズ:MTB、ロード
アイウェア:サングラス、ゴーグル
と言ったようにほぼ全ての目的を網羅しています。

ただ、カラーバリエーションやグラフィックのバリエーションがありません。各目的(ジャンル)ごとの商品の種類が単純に少ないです。

ラインアップが少ない気が・・・

この記事で紹介している商品も、「あっ、これの白が合ったら欲しい」とか「ブルーだったら買いだわ」とか思うじゃないですか?・・・無いんです。

そのため、日本人の体形で多いMサイズが圧倒的に品薄です。シーズンの変わり目で「NewArrival」となったタイミングで買いに行かないと自分のサイズにあったものはなかなか手に入らないんじゃないかと思います。ちなみにネット通販は店舗よりももっと在庫がありません(笑)

逆に私は小柄だから・・・とか、タッパがある!と思っている人は良いと思います。また、在庫が少ないから、人と同じものを着ている被るということは少ないかも知れません。幕張という場所柄、東京、茨城、千葉、埼玉くらいまでは来れたとしても神奈川県の人は来なそうだし、埼玉はいちいち幕張まで行かなくても地元で色々見るだろうし・・・と想像すると、本当に被らなそうです。

恐らくですが価格を下げるためとか需要を考えたりするとこんなラインアップになるのかな~?とか想像しちゃうんですが、とにかく良い点と悪い点のトレードオフが至るところで起こっている・・・それがデカトロン!!そんな風なラインアップに感じました(笑)

フランス仕様

これも良いか悪いかは人それぞれだと思いますが、デザインがフランス仕様です。

・・・どういうことかと言うと物によっては反射板が左側についています。左右両方についていないのが非常にオシャレなんですが、フランスは日本と違って自転車も車も右側通行なので、反射板は左側についているんですよね。

デカトロン 冬用防風ジャージ 出典:デカトロン公式サイト https://www.decathlon.co.jp/

右側についていれば良かったんですが、まぁここは気になる人は気になるかも知れません。勿論左右両方についているモデルもあります。私は全く気になりません(笑)

背中側が長い

何故かウェアの背中側(着丈)が長いです。これはひょっとしたらグラベルやシクロクロスや、雨などでの泥跳ねを考えているのかも知れません。

特にアウターウェアに関してはおしりが隠れるくらいに長いようなものもありました。レースシーンでの使用ではやっぱり向かない気がします。

私はポタリングかロングライドが多いので長い方が好みで見た目も長い方が好きなのでこのデザインは歓迎です。

デカトロン 総括

私的なデカトロンの総括ですが・・・ありです。

色々とAmazonなどで買える安いブランドを紹介してきましたが、見た目のデザイン性、機能的デザイン性でともに今までの商品より上に感じました。また、日本の大手メーカーと比較しても目新しい工夫があり使って楽しさを感じるところも私は魅力に感じました。

素材やグラフィックばかりではなく、より体験に通じるところの機能を見ている点にアプローチの違いが出ている印象です。日本にもありますけどね、個性的なブランド。

また、スポーツ全般を扱っているので一気にアイテムが揃うのがありがたいです。スポーツ用品だけでなくキャンプ道具も売っているので、選ぶ幅が広いところも良いと感じました。

完全な好みですが、衣類に関しては私はあまりグラフィックでのデザインでは選ばないので、シンプルな方が好みです。その点で言うとグラフィックはシンプルで機能面でのデザイン性に個性があるデカトロンの商品ラインアップは自転車グッズ以外でもかなり好印象です。

ランなどのスポーツで使われるたすき型の小型ポーチなどは自転車との相性も良いと思うので、そういったアイテムをまとめてみることが出来るのもデカトロンの魅力です。

まぁ何にしても安いのは魅力です。今回紹介している以外にもニットキャップなども買いましたが1,000円程度で様々なパターンのニットキャップが見れて且つ安かろうダサかろうではないところ、ちゃんと普段の生活で使えるデザインで、プラスワンポイントなどの工夫がされているところが凄いです。

1000円程度で買えるニットキャップ(ビーニー)。タグをつけるあたりがカジュアルで使いやすい

価格が安い場合、何かしらあります。ラインアップを減らしていることで価格を下げていたとしても、流石にこのこの品質でこのデザイン性を維持するのはかなり凄いと思います。安かろう、でも良かろうということが増えていることを認めてはいましたが、やっぱり安かろうは悪かろうが多いです。

しかし、デカトロンは安かろうでも良かろう?の目で見に行った更に上を行った良かろうがありました。この品質でこの価格をキープできるのは不思議でなりません。まだ印象としては浅いので、今後シーズンごとに店舗に通って見て更なる謎の深堀りに挑戦すべく、商品を継続して購入してみようと思います。

自転車で行く場合は

幕張店はサイクルラックがデッキに置いてあったので駐輪可能だと思います。ただ、幕張一帯はスポーツ自転車盗難超多発地帯なので駐輪する際は勿論、それ以外の時も十分注意した方が良いと思います。