14インチの折り畳み小径車 DAHON K3を購入し、新たな自転車の魅力に触れる
2月のはじめ、妻のPちゃんがDAHON K3(2021年モデル)を購入したのですが、予想以上に走行の印象が軽快だったことから義父(P父)と私も購入をすることになりました。
購入後20kmほどのポタリングをしてきたので、購入に繋がったフォールディングバイク(折り畳み自転車)に期待することを、様々な経緯と合わせてファーストインプレッションですが紹介したいと思います。
購入前の折り畳み小径車への印象
実は私はミニベロロードというタイプの小径車(451というホイール)を保有していたことがあります。
ドロップハンドルで前傾姿勢が取れるため、小径車の中でもそれなりにスピードが出るタイプでした。このバイクの用途としてはコンビニに行ったりという日常使いで、ロードバイクで行くには仰々しい場所への代替という感覚でした。
・・・ところがこれがほぼ使わない。
コンビニには一瞬で行けるけど物足りない。
意外に大きいためロードバイクと同様の保管スペースが必要で、使用する時の家の廊下を通って外に出すまでの面倒くささもロードバイクと一緒。
ライトやサイコン、SPDペダルなどはロードバイクのパーツを使いまわし、メインバイクじゃないのでバーテープなどは安物を使用、とはいえメンテナンスはロードと一緒で手間がかかる。
だからコンビニに行くくらいじゃ満足しない、かと言って遠出をするとロードバイクのほうが圧倒的に速くて不完全燃焼に。
じゃあスペースを取らない折り畳みなら解決されるのか?というと、自転車を趣味として乗る以前に15,000円くらいの安い折り畳みに乗ってた経験では、とにかく重くて持ち上げたくないし、そもそも折り畳みにすることと解除が大変で指を挟んだりスネを打って痛い思いをしたくなくて、ほぼ畳んだ状態にしないという。
そんな経験からミニベロ=走行性能が低い、折り畳み自転車=畳まないという印象が完全に出定着していました。
一言でいうと「小径車=中途半端な自転車」という印象でした。そうK3に出会うまではね。
積載量が高く、折り畳みの容易さが折り畳み自転車(フォールディングバイク)の特徴
そんな私が持つネガティブな印象を変えたのらは、フォールディングバイク(高性能な折り畳み自転車の認識)が持つ2つの大きな特徴です。
ここからは購入後に分かったことも含めて紹介していきたいと思います。
1つ目の特徴。
間違いが無いように先に言っておきますが、積載重量が大きい訳ではないです。小径車はスポークが短い分、700cなどの自転車よりホイールにかかる負担は大きいと思います。その点で積載に関する重量制限はロードバイクより小さいと思っています。
しかし、重量の反面ホイール径の小ささから生まれる空間を、積載スペースとして活用ができます。700cのロードバイクだと巨大なサドルバッグはタイヤに擦ってしまう心配がありますが、小径車はその心配が無く大型サドルバッグを2つ装着するといったことすらできる圧倒的な積載スペースがあります。
そして2つ目の特徴。
誰もが思い浮かんでいると思いますが折り畳み時のコンパクトさ。
ロードバイクは電車輪行時の車内での場所の配慮やトランポ時での積載方法に非常に悩まされます。
しかし、14インチのDAHON K3を例に言えばセダンのトランクにすら詰めてしまうほどコンパクト。トランポをする人は特に分かると思うのですが、省スペースを重要な課題だと感じている人は多いのではないでしょうか。
そしてこのコンパクトさを活かすのに不可欠なのが折り畳みのわかり易さ、しやすさです。いくらコンパクトにできたとしても難しくて時間がかかってしまっては面倒臭くなってやらなくなってしまうと思います。ところが、初めての人でも少し説明を受けさえすれば、3分もあれば折り畳めてしまいます。
ロードバイクも輪行状態にすれば小さくなりますが、いかんせん輪行状態にするのは難しくて時間がかかるし立てた時の安定感が悪い。私はそういったことがストレスで車をワゴンに変えたし、200kmくらいなら電車輪行ではなく自走で行きたいくらいロードバイクの輪行が苦手です。そうなるといつしか遠出もしなくなりライドの楽しみの幅すら狭めてしまっていました。
しかし、最近の折り畳み自転車はストレス無く短時間で安定した輪行状態にすることができます。このメリットは非常に大きくコンパクトであるメリットを一層引き立て、乗り手の機動力を高めていると感じました。
14インチ DAHON K3に感じた魅力
DAHON K3に感じた魅力は、私が感じた折り畳み自転車の強みである「積載量」と「折り畳みの容易さ」の部分が尖っていることです。
もう少し補足すると、良い面が尖っているお陰で、目立ってしまった劣っている点もとても明快になったことがわたしが感じているDAHON K3の魅力でもあります。
これは使用シーンに置き換えると分かりやすいと思います。
例えば自転車キャンプに…
まだ実際にやった訳ではないのでこれからですが、購入目的の一つでもあります。
ここ数年のキャンプブームで私もキャンプをしています。そしてやっぱりやってみたいのが自転車キャンプ。だけど実際にやろうとすると荷物を積むのも大変だし、10kgを超えるような荷物を持って100km近い道中を走ることは走力も求められ非常に厳しく、、、そういったハードルから私は「自転車キャンプ」という体験へたどり着くことができませんでした。
かといって、車に積んで行ってもキャンプの準備などで自転車に乗ることは殆ど無く、トランポ時の荷物の配分などを入れても結局キャンプか自転車かどちらかに偏ってしまい満足いく結果は得られません。
それが、このDAHON K3であれば、走力がある人ならいざ知らず私のようなタイプはそもそも「(ロードバイクなど700cに比べて圧倒的な)走行性能の低さ」から「自走で現地に行く」という選択を捨てることができるんです。これが本当に大きい。
前述のとおり折り畳み自転車はトランポがしやすく、省スペースにより車内の空いたスペースに充実したキャンプ道具を積み込むことができます。
現地に車で乗り入れたらK3を出して買い出しへ。片道6〜10kmくらいでスーパー、鮮魚店や精肉店をまわって食材を買い集める。
走る楽しみも感じられ、現地の空気をキャンプでも自転車でも満足に感じることができます。(距離が短くても走る満足感も高め)
私が良く行く千葉のキャンプ場を想像すると、夏の前には少し離れたところで蛍が見れるスポットがあるのですが、車だと心配な駐車場も自転車では気にならず気楽に訪問できるフットワークの軽さもとても魅力に感じます。
折り畳み自転車ならではの「明確な強みと弱み」が自分の欲求を明確にしてくれて、結局できていなかった体験を実現させてくれると感じました。
例えば近所のカフェを巡ってピクニックに…
自転車に乗るようになったら、一度は公園にいってコーヒーを入れて楽しんでみたくなった人も多いはず。
途中のパン屋やケーキ屋で軽食やバナナ以外のオヤツを買ってポカポカ陽気の中でのんびりとした休日を過ごしてみたい。
しかし、そんな体験がロードバイクだと個人的にはしにくく感じていました。それがK3ではとても身近なものに。
キャンプの例ではK3はあたかも走行性能が低いというような例を書きましたが、実は想像していたより走行性能は高いと感じています。一番重いギアを(全力ではない程度で)それなりに踏めば時速30kmくらいは出すことができます。想像してたより走行性高いと思ったんですけどどうですかね?
しかし時速30kmを維持するのは大変だし、それ以上の速度を頑張って出そうとは全く思いません。そして、踏まなくても気楽に乗っているだけで時速20~23kmくらいが出ます。このスピード感、ちょうど風を切れる感じが想像より良く走ってとても良いんです。
自転車に乗るのに「楽しめれば自分の好きな服装で乗れば良い」と皆さん言いますが、ロードバイクの場合はやっぱりカジュアルな洋服で乗るのは個人的には違和感があります。もしカジュアルな格好で乗ったとしても結局途中でビンディングシューズで来れば良かったと思いますし、どうしても踏みたくなって背中に汗をかくとジャージで来れば良かったと思ってしまいます。
逆に言うと「ポタリング」の名目で走っても途中で必ずスピードを出したくなってしまう。ロードバイクは人をそうさせるし、最近それがロードバイクの魅力且つ最大の特徴かと思うようになりました。
だけどK3はそもそもスピードを出す気にならないのでジャケットを着て乗るし、乗ってる最中も汗をかくから余計にペダルを踏むつもりにならない。そして、のんびりしながらも風の心地良さを感じられる。スピードを出さない心地よさすらある。
ロードバイクなら行くのに30分もかからない葛西臨海公園も、K3なら寄り道をしながらそもそも1時間以上かかる前提で、敢えて時間をかけて走りたい。これがフォールディングバイクならではの魅力と感じています。
まとめ フォールディングバイクは自分のやりたいことを明確にし、後押ししてくれる自転車
ということで、K3を買う前にPちゃんの走っている姿を見て強烈に思ったのが「速くなくても楽しい」ということ。
新宿から帰宅途中、今まで靖国通りはいかに軽快に走り抜けるかが楽しいと思っていたのに、つい寄り道をしたくなって色んなお店に目を向けるようになる。
結果、麹町という殆ど縁のなかった場所のハンバーガー屋で昼食を食べ、神保町でいちご大福を買うという新しい体験をすることになりました。
そして、とてもスピーディに簡単に折り畳めること。速いとか遅いとかではなく、これを持って出掛けたら・・・今までやっていたキャンプがもっと楽しくなったり、なかなか出掛けにくくなった義父ともまた旅行に行くかもしれない。
そんなやりたいと思ってたことを無理をせず「やってみよう」と思わせてくれる。
フォールディングバイクはそんな魅力があると感じました。
途中にも書いたとおり、逆にそんなことを考えたからこそ、ロードバイクの「必ずスピードを出したくなってしまう」という魅力にも気づいたりした訳です。
多分、冒頭のミニベロロードも今後自転車を乗り続けて行ったら魅力が見えてくるかもしれません。そんなことにすら気づかせてくれた気がします。
ロードバイクは乗ること自体に目的の比重が重い趣味。フォールディングバイクは日常や他の趣味を更に楽しくしてくれる目的の比重が軽い趣味。
そんな可能性を感じました。
おまけ
ちなみに購入はワイズロードオンラインさんで買いました。ワイズロードさんで自転車を買ったのは初めて。
Pちゃんが店舗で買ったので内容は分かっていたのでオンラインで購入しました。ちなみに10%オフでちょっとお得です。
もし購入する場合は商品ページ内にテキストで「防犯登録はコチラから」のリンクがあるので、合わせて購入しましょう!
ワイズロードさんへ
ワイズロードのステッカーが入ってなかったんですけど自転車とPCに貼るので2枚ください😁
終