YOELEO(ヨーレオ)-いま注目のアジアのロードバイク新興勢力の概要

自転車ホイール

YOELEO ロゴ

個人的な体感ですが、ロードバイク界隈で3年ほど前からAliExpressなど中国での通販を積極的に使う流れがでてきました。それに伴い、中国や台湾といったアジアメーカーの勢力が非常に伸びてきていると感じています。

実際、私もいまメインで乗っているバイクは台湾?中国?のメーカーで前2つのエントリーでご紹介しています。

そんな注目が集まっているアジア・中国メーカーで現在最も大きく勢力を伸ばしているメーカーの1つにYOELEO(ヨーレオ)があります。

もう何ヶ月も前のことになってしまったのですが、YOELEOの営業さんからTwitterでDMを貰いメールで会話をする機会がありました。興味があることを色々と質問をしたところ面白かったので話を聞いたり調べて分かったことをご紹介します。

※当エントリーは誰でも参加可能なアフィリエイトのご紹介は受けましたが金銭の授受や、YOELEOさんから執筆依頼があった訳ではありません。
※ページ最下部に10%オフのクーポンをご紹介しています。購入する方はクーポンを使うとお得です
※YOELEOのサイトTOPや商品へのリンクはアフィリエイトリンクになっています。

YOELEO とは

YOELEOは創業者のLEOさんによって2011年に立ち上がったブランドで、中国福建省にあるロードバイクメーカー兼ブランドです。

「自転車好きなYOU(YO)たちと世界中の自転車好きを繋げたい」と言う意味がこめられているそうです。

台湾や中国は自転車工場があり、多くの向上が欧米の大手メーカーの製造を請け負っています。YOELEOさんもそういった会社の一つで2007年からODM/OEM事業をやっていたそうです。ODMだけでなくOEMもなので設計も噛むことがあったってことですかね。

Yoeleoについて

企業理念について

YOELEOのWebサイトによると、“YOELEOは常に未来へ挑戦し、自由と進歩を追求し、健康で豊かなライフスタイルの実現に貢献してまいります。”と理念を掲げているようです。

非常に抽象的ですが、製品を通じて購入者に「幸せになってほしい」というイメージがあり、そのためにもより新しい活動に挑戦していくという内容のようです。

その他、基本情報と沿革が記載してあるのですが、面白いな〜と思ったのが、正式社名、社長名、資本金まで掲載してあるところでした。沿革はどういった会社か想像するのに参考になりますね。

一昔前は、こういった情報が記載されているのは当たり前でしたが、最近では掲載しないところも多くなってきました。

特に資本金は会社の規模感が想像できていしまうので掲載しない場合が多いです。しかも、英語版の本体のサイトには掲載されていないのに日本語版には掲載されているので、姿勢としてはちゃんと日本の販売に向き合っているように感じました😅

YOELEOのホイール製品について

YOELEOはサイトを見てすぐわかるのですが、ロードバイク、グラベル、マウンテンバイクなどのフレーム、ホイール、ハンドルを製造販売しています。

YOELEOは、製品群の中でも特にホイールに自信があるようでラインアップもサイトでの情報量も非常に充実しています。

全てのホイールでUCIの認定を受けていて、SGS認証を通っています。

ホイールラインアップ

ロードバイクのみに絞ったお話になりますが、2022年の4月頃まではブレーキ面がアルミでリムがカーボンというハイブリッドリムもあり、STD(スタンダード)、SL(スーパーライト)、PRO、PILOTという幅広いラインアップがありました。

2022年9月現在ではSTDとSLが廃盤になったようでPROとPILOTのカーボンホイールのみが販売されています。

これから先に商品が追加されていくかもしれませんので、少し前まで存在したSTDやSLも含めたラインアップについて触れておきます。

ちなみに現状のWebサイトではPROとPILOTに減ったとはいえ、それでも非常に沢山の種類があって複雑に見えますが、実はリムハイト(リムの高さ)の種類が豊富だからであって、実はラインナップはシンプルです。

PROとPILOTというグレードは違ってもリムは同じものを使っているため、違いはハブとスポークしかありません。

ということでグレードの比較表を作るとしたら↓こんな感じに・・・

2021年で廃盤? 2022年モデル
STD SL PRO PILOT
ハブ Novatec
D411CB/D412CB
NOVATEC
D791SB/D792SB
RIMモデル:YOELEO 220
DBモデル:YOELEO 230
RIMモデル:YOELEO 200
DBモデル:YOELEO 210
スポーク PILLAR 1432 SAPIM CX-RAY PILLAR WING 20 AERO Spokes YOELEO U1 Carbon spokes
またはPillar Wing 20 Aero

もし購入する場合は、自分にあったリムハイトを選んだあと、ハブとスポークを選ぶようにすると混乱せずにスムーズになると思います。

ホイールの特徴

ホイールの技術的な特徴は、YOELEOの以下のページに簡潔にまとめてありました。

YOELEOホイール生産技術について

その中から幾つかホイールを選ぶ際の候補になりそうなことを私の目線でピックアップしてご紹介します。

YOELEO SATテクノロジー

YOELEOのリムはSATテクノロジーという技術が採用されていてリムのタイヤ側にはニップル用の穴が空いていません。

YOELEO SAT リム

分かりやすく言うとチューブレスレディではなくチューブレスで、空気を塞ぐためのリムテープを貼る必要がありません。(勿論チューブを入れてクリンチャーとして使うこともできます。)

ニップル穴が空いていないので当然ながらリム自体の強度が高く、そのため路面にできた段差や陥没した穴などに対して多少の優位性があります。

昨今はチューブレスタイヤでの運用がかなり一般化しててきているので、もちろん人に寄ってですがリムテープを貼らなくて良いのは利便性でメリットがあり、チューブレスレディのホイールと比べると相対的に15g程度は軽くできるので、重量にこだわる人にも良いのかと思います。

DT SWISSのハブ構造

2022年モデルからは、従来の上位モデルで採用していたDT SWISSのハブの使用をやめ、YOELEOオリジナルのハブになりました。

このハブが細かいパーツの形状は違えど構造自体はDTハブと同じなため、スターラチェットによるかかりの良さは勿論、高いメンテナンス性も備えていることが分かります。

参照元(左):YOELEO ホイールの各商品ページより
参照元(右):Ratchet技術概要 | DT Swissより

スポーク本数とカーボンスポーク

スポークはPILLARのエアロスポークで十分だと思いますが、PILOTグレードは更に軽量のYOELEO独自のカーボンスポークを選ぶことができます。

手組みホイールを考えたことがある人なら分かると思いますが、ホイールはこのスポークが何気に重量に大きく影響します。特にディスクブレーキとなるとスポーク本数が多いので余計にスポークの重量の影響が大きくなります。

カーボンスポークにしても価格は20万を下回るという、ちょっと信じられない驚異的な設定に思います。

安全品質について

この段落の冒頭にも書きましたが、全てのホイールにおいてUCIの認定を受けているようです。なので、レースへの使用を考えている人も問題なさそうです。

安全性については、SGS認証というのをEN規格(欧州基準)で取っているようです。SGSとはWikipediaによると世界中にいくつもある認証機関(企業)の内、世界1位の認証機関のようで、そういう意味では品質の信頼性は高いようです。

というか、こういった認証を取っているのに安全性に問題あるとなるとしたら、何を参考に安全性を考慮したら良いのか私には分かりません😅

YOELEO ホイールの証明書

サイト上にSGSでの認証の画像がありましたが画質が悪いので何が記載されているのかは良く読めませんでした。内容が気になる人はTwitterなどで検索すると出てきますが、内容はISO4210のテストとなっています。

YOELEOフレームについて

YOELEOのフレームは、エアロタイプからヒルクライム、グラベル、マウンテンバイクまで幅広くラインアップがあります。

残念ながらUCI認定はまだ受けられてないようなので、UCI規定があるレースへ参加する人は気をつけないといけないですね。

YOELEOフレームのラインアップ

YOELEOの日本サイトでは、エアロタイプはリムブレーキのR6、ディスクブレーキのR12の2種類を、ヒルクライムバイクとしてR11をラインアップしています。海外のECではもう少しラインアップが豊富なので今後日本でも拡充されていくかもしれないですね。

リムブレーキ エアロタイプ R6

YOELEO R6 スノーフロストホワイト

 

参照元:R6 エアロロードリムブレーキフレームセット

現在では少し見なくなってきたこれぞエアロ形状というようなR6。

重量もフォークと合わせて約1500g(フレームは1120g、フォーク420g)と、若干重たい点においてもイメージ通りのエアロフレームかと思います。

しかし、リムブレーキモデルはディスクブレーキと比較するとブレーキユニットやホイールが軽いので、相対的にはトントンと考えられなくもないので、エアロ効果を考えると全然ありな気がします。個人的には見た目はかっこいいと思いますし。

気になる点はブレーキがダイレクトマウントタイプってことですかね。

ジオメトリ的にはスタックが小さくリーチは長めなので、前傾姿勢がかなり深くなり平地での巡航はかなり期待できるんじゃないかと思います。

ディスクブレーキ エアロタイプ R12

YOELEO R12 ディスクブレーキ

参照元:R12 ディスクブレーキバイク フレームセット

フォーク、ダウンチューブ、シートチューブなど至るところに空力が意識された今どきの形状をしたエアロタイプ。

全体的にはよく見る形状ながら、ダウンチューブがボトルケージ部分でカクッ折れ曲がる感じや、トップチューブとシートチューブが交差する部分の造詣は非常に特徴的になっていて写真映えも良さそうです。

重量は約1350g(フレーム950g、フォーク390g)とエアロタイプにしては十分軽い部類だと思います。

ジオメトリについてもスタックは大きくリーチも長くない流行の通りで、上体を深くも浅くもしやすくパワーを出しやすいタイプになってると見受けられます。

自由度の高いエアロタイプでオールラウンドに走れそうな印象です。

軽量タイプ R11(リム/ディスク)

YOELEO R11

参照元:R11 SL ディスクブレーキバイクフレームセット

ディスクブレーキモデルでも約1300g(フレーム900g、フォーク390g)と軽量モデル。ヒルクライムなどならこちら。

とは言え、至るところがカムテール形状で空力対策もされていて、平坦でも十分に速そうな印象を受けます。特に体重が軽いタイプの人は重量があるエアロタイプを選ぶより、重量が小さくリムハイトの低いホイールの組み合わせの方が平坦も速い(走りやすい)場合があります。

注意点としては、このフレーム・・・リムタイプとディスクブレーキタイプで結構ジオメトリが違います。

リムブレーキモデルはディスクブレーキモデルに比べてスタックとリーチが共に大きい傾向にあるように思います。おそらくポジション、もしくは重心位置が結構違うんじゃないかと感じます。

リムかディスクかを考えてから、しっかりサイズを検討するのが必要そうです。

ハンドルについて

R12とR11には、単品で購入すると約28,000円するハンドル「H9 バージョン2」がセットで付属します。

このハンドルはR6にはセットでは付属しないのですが、そう考えるとR6の価格だけ若干安いのが納得できます。

そしてこのハンドル、内装化が進んで一気に増えたステム一体型ハンドルなので選択する際にはハンドル幅だけでなくステム長を選ばなくてはなりません。

関係するスペックですが、以下のようです。

  • サイズは幅:380/400/420/440mm から選択
  • ステム長:90/100/110/120mm から選択
  • ステム角:下向き7度
  • リーチ:80mm
  • ドロップ:125mm
  • スペーサー:10mm、5mm、3mm 各1個

ハンドル幅はバイクの種類ではなく人に依存するので困ることは無いと思いますが、ステム長はポジションに大きく関わってくることなので、ここは若干慎重になるところですね。

H9カーボンロードバイク統合ハンドルバー(バージョン2)

カラーリングについて

フレームのカラーリングは、自分で選ぶカスタムカラーもあるようですが追加料金がかかります。

また角度や光によって色が変わって見える最近流行りのカメレオンカラーも追加料金がかかります。

安全品質について

先にも書いたとおり、フレームにおいてはUCIの認証を受けていません。また、ホイールのようにSGSの認証も受けていません。・・・しかし、TUVというところの認証は受けているようです。

TUVはSGS同様に認証機関で世界で第7位の組織だそうです。以前はこのツイートにある認証の証明書が製品ページにも貼られていたのですが無くなってしまいました。情報出し過ぎ?

SGSやTUVの認証はISO4210という規格に則っているようなのですが、ISO4210の内容は繰り返しによる負荷テストになっていて、動画でテスト内容の想像ができるかと思います。

各フレームのページに動画が公開されているので参考に。

シェア、購入やサポートについて

と、製品についてはある程度分かったのですが、購入についてなど気になることをYOELEOさんにメールで聞いてみました。

Q.注文した後どのくらいで届くか

A.購入は公式サイトだけでなく代理店で購入できます。サイトで購入する場合に在庫あれば、一週間ぐらい到着予定です。
https://www.yoeleojapanshop.com/pages/dealer

一週間ってとてつもなく早くない?

Q.機材を提供しているチームがどのくらいいるか

A.4MIND PROJECTチームとCYKELNチームで、詳細は以下のリンクで確認ください。
https://www.yoeleojapanshop.com/blogs/news/yoeleo-test-team

Q.どういった国で売れているか

A.100国以上向けて売り、12ヶ国の企業と連携し、YOELEO海外代理店を設立しました。

海外通販なので多くの国で販売しているみたいですが、そのうち12カ国では上手くいっているようです。

Q.ディレイラーハンガーやスモールパーツの提供について

A.ディレイラーハンガーとスモールパーツは提供可能です。

当たり前と言えば当たり前ですがYOELEOさんから個別に販売可能だそうです。

Q.日本進出について考えていること

A.日本だけでなく、イタリア、スペイン、フランスなど海外でも自社サイトを立ち上げ、市場を拡大しています。日本のサイクリストにより良いサービスを提供するために、また、代理店募集も増やしています。

実際に扱っている店舗がリスト化されていたので増えているようです。日本でGIANTやMERIDAのような市民権を獲得できていくんでしょうか。今後が楽しみです。

Q.ELVESやICANといった中国メーカーより価格としては高額だがその違いをどう考えているか

A.先ずはYOELEO製品の品質に自信を持っています。SATテクノロジーも、U字型カーボンホイールも、PILOTシリーズホイールセットも、すべてその価格に見合ったもので、コスパ良い製品だと思います。

第一印象は質問の通りだったのですが、このBlog記事を書きながら理解が進んでいくと特に2022年モデルにおいてはYOELEOさんの回答通りな印象は受けました。フレームにおいてもハンドルがセットになっていたりするところを考えると競合と比べて高いということは無いかと思いました。

Q.日本人は「Made in China」に不信感を持っているが、そのために取り組んでいること

A.様々な声があるのは事実ですが、今、市場が拡大し、より多くの人がYOELEOの製品を使うようになれば、やがて誰もがYOELEOの品質を納得するようになると思います。

変な言い訳や理屈ではなく、品質に自信があるので使って貰えさえすればとのことですかね。ホイールもフレームもサイト内にレビューを読むとなかなか良さそうです。

アジアの新興メーカーとYOELEOへの個人的な印象

走行性能などの質は分かりませんが、結局のところどうなの?というところについて、個人的な印象です。

商品購入について

Webサイトは非常に日本人向けに作られているように思え、言葉遣いなども気になるところはあるものの、ここまで日本向けになっていることに驚いています。

YEOLEO 取扱店舗(代理店)一覧

いつの間にか、リアルで扱う店舗も増えており、着々と浸透して来ている気がします。

やっぱり通販だと自分で組む必要があるので気軽におすすめすることはできないですが組んでくれる自転車屋に心上りがある人や、そもそも近くに取り扱っている店舗がある方は相談してみるのが良いんじゃないかと思います。

特に取り扱いの店舗さんから悪い話が出てこないとしたら購入してみても良いのではないでしょうか。

メーカーについて

メーカーの取り組みについては触れてきました。あとは中で働く人たちのモチベーションくらいかなと思うのですが、少しですがお話をした人の印象は悪くなかったです。

個人の話ですが、アフィリエイトのご紹介も最初は定型文のコピペだったので無視をしていましたが、その後は私のblog記事をちゃんと読んだと思われる内容で再度連絡を頂きました。

大した工数ではないですが、私のような弱小にわざわざ改めて連絡をしてくるのは、普通考えたら面倒くさいので、実は結構精神的スタミナが足りなくてできないことが多いです。

そういった工数的な問題もあって、プロモーションをやる場合、費用をかけてキャンペーンのようなものをやるのですが、短期間での認知は増えるものの、中長期での効果にはならないことが多々あります。

YOELEOさんは、お金をかけてリーチするのではなく、アフィリエイトの口コミを利用する手法を営業さんが地道に行っていき、単発ではなく長く使える、コンテンツ開発という地に足がついている手法でやられているように見えました。

春頃から有名インフルエンサーなどを中心に紹介が増えたように感じていましたが、こういった活動の一部かと思います。

恐らく物品提供をしているのだと思いますが、単なるばら撒きの印象とは違うのはちゃんとインフルエンサーを選んで行っているように見えるので、補足として私の例を紹介しましたが、自転車界隈に有益なコンテンツが増えることにも繋がると思うので応援したいです。

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